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第Ⅰ部 特集 AIの進展がもたらす多面的影響〜人間とAIが健全に協働するデジタル社会の実現に向けて〜
第1節 企業におけるAI利用の現状

(2) 組織的な取組状況

上記(1)の生成AIの活用方針に関する設問で「利用を禁止している」と回答した対象を除き、生成AI活用による業務変革等に関して組織的な取組の状況を尋ねたところ、日本では、全社横断的、各部署単位、又は個人業務単位で組織的な活用に取り組んでいる旨を回答した割合は65.6%であった。これは、上記(1)生成AIの活用方針において「積極的に活用する」及び「活用する領域を限定して利用する」と回答した割合の合計とほぼ同じ水準である。他方で、「組織的な取組はない」と回答した割合は27.0%と約3割に上り、米国・ドイツ・中国に比べて顕著に高い結果となった。企業規模別に見た場合、この回答割合は中小企業で特に高くなっている傾向が見られた(図表Ⅰ-2-1-3)。

図表Ⅰ-2-1-3 生成AIによる業務変革等に関する組織的な取組状況(国別、企業規模別(日本))
(出典)総務省(2026)「国内外における最新の情報通信技術の研究開発及びデジタル活用の動向に関する調査研究」
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また、この組織的な取組状況に関する設問で「組織的な取組はない」・「わからない」と回答した対象を除き、生成AI活用による業務変革等に関する戦略や方針の状況について尋ねたところ、日本では、「経営戦略のなかでAI活用の目的や方針が明示されている」と回答した割合が最も高く、次いで「経営幹部がAI活用の意義について社内外に情報発信している」が高かった。これらは、他の3か国でも比較的高い回答割合であったが、他の3か国では「経営幹部から各部署に対して実施事項や達成目標が提示されている」や「取組を推進する部署や責任者が明確になっている」との回答も目立った。

なお、日本において企業規模別に見た場合、中小企業では、「特に実施している施策はない・把握していない」との回答も一定割合で見られたものの、「経営幹部から各部署に対して実施事項や達成目標が提示されている」が最も高い回答割合となった。中小企業におけるAI活用については、トップダウンの関与がキーポイントとなっていることがうかがえる(図表Ⅰ-2-1-4)。

図表Ⅰ-2-1-4 生成AIによる業務変革等に関する戦略や方針の状況(国別、企業規模別(日本))
(出典)総務省(2026)「国内外における最新の情報通信技術の研究開発及びデジタル活用の動向に関する調査研究」
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加えて、生成AI活用による業務変革等に関する環境整備についても尋ねたところ、日本では、「業務プロセスの見直しや生成AI活用検討に必要なスキルやノウハウを学ぶ環境がある」と回答した割合が最も高く、次いで「生成AI活用検討に向けた予算や人員が確保されている」が高い結果となり、企業規模別に見ても同様の傾向が見られた。

これらの回答は他の3か国でも高い割合となったが、他の3か国では「生成AIに社内データを学習させたり、生成AIが参照可能なデータベースを構築したりしている」との回答が5割を超えており、日本より大幅に高い結果となった(図表Ⅰ-2-1-5)。

図表Ⅰ-2-1-5 生成AIによる業務変革等に関する環境整備の状況(国別、企業規模別(日本))
(出典)総務省(2026)「国内外における最新の情報通信技術の研究開発及びデジタル活用の動向に関する調査研究」
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