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第Ⅱ部 情報通信分野の現状と課題
第2節 電気通信事業政策の動向

3 公正な競争環境の整備

(1) 電気通信市場の分析・検証

ア 電気通信市場の検証

総務省では、これまで、学識経験者等で構成する「電気通信市場検証会議」における市場検証の取組を踏まえて、電気通信市場の検証を実施してきたところであるが、「電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律」(令和7年法律第46号)により、検証を通じた規制のPDCAサイクルが法的に位置付けられ、毎年、規制の遵守状況や競争状況について、総務大臣が調査及び評価し、その結果を公表する制度が導入された。総務大臣による調査及び評価に当たっては、情報通信行政・郵政行政審議会の電気通信事業部会の下に設置された「市場検証委員会」において、客観的かつ専門的な見地からの助言を得ながら行うこととしている。

2025年度の調査及び評価に当たっては、「電気通信事業分野における競争状況等の調査及び評価の実施に関する方針」(2025年9月4日総務大臣策定)に基づき、ネットワークの仮想化・クラウド化の進展を踏まえた、電気通信事業者向けのクラウドサービスの実態把握や、NTTデータグループの完全子会社化に伴う公正競争への影響の確認等の調査を実施し、これらの調査結果に基づき、電気通信事業者間の適正な競争関係が確保されているかどうかについて評価を行うこととしている。

イ モバイル市場における公正な競争環境の整備など

総務省では、事業者間の活発な競争を通じて低廉で多様なサービスの実現を図るべく、モバイル市場における公正な競争環境を整備するための取組を進めている。2019年には、通信料金と端末代金の分離や行き過ぎた囲い込みの禁止などを目的とした電気通信事業法の改正を行っており、この改正により講じた措置の効果やモバイル市場に与えた影響等について、「電気通信市場検証会議」の下に開催した「競争ルールの検証に関するWG」(以下「競争WG」という。)において、2020年以降、継続的な検証を行った。また、2025年12月からは、情報通信行政・郵政行政審議会電気通信事業部会市場検証委員会の下に設置した「利用者視点を踏まえたモバイル市場の検証に関する専門委員会」において、今後の規制の在り方について検討を行っている。

これまでの取組として、総務省では、2020年10月に、モバイル市場の公正な競争環境の整備に向けた具体的な取組をまとめた「モバイル市場の公正な競争環境の整備に向けたアクション・プラン」を公表した。また、競争WGにおける検討や同アクション・プランを踏まえ、SIMロックの原則禁止(2021年8月)や既往契約の早期解消に向けた制度整備(2022年1月)などを行った。さらに、携帯電話事業者各社においても、違約金の撤廃、キャリアメール持ち運びサービスの開始、eSIMの導入等の取組が進展するなど、モバイル市場における公正な競争環境の整備が進んだ。その後、2023年12月には、電気通信事業法の一部を改正する法律(令和元年法律第5号)附則第6条(検討条項)に基づく競争WGでの検討結果を踏まえ、「白ロム割」規制等の制度改正を実施した。また、2023年11月に総務省において公表した「日々の生活をより豊かにするためのモバイル市場競争促進プラン」(以下「モバイル市場競争促進プラン」という。)を踏まえ、競争WGにおいて①モバイル市場の競争を一層促進させるための対策、②中古端末を含む端末市場の活性化のための対策を中心に検討を行った。2024年12月には、その検討結果を取りまとめた「競争ルールの検証に関する報告書2024」を踏まえ、ミリ波対応端末の割引上限額の緩和などの制度改正を実施した。

また、総務省では、利用者側の理解の促進に向けて消費者団体等を通じた周知広報に努めているほか、2020年12月から、利用者が自身に合ったプランを選択する一助となるよう中立的な情報を掲載した「携帯電話ポータルサイト」を総務省HPに開設し、消費者の一層の理解促進を図っている。

【関連データ】携帯電話ポータルサイト

URL:https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/keitai_portal/別ウィンドウで開きます

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