NTT東西は2025年9月、メタル設備を用いた固定電話(メタル固定電話)について、利用の減少、老朽化した設備の維持限界、メタル設備に係る技術者等の確保が困難であること等により2035年頃までにはサービスレベルの維持が困難な状況を迎えることから、メタル固定電話から、光・モバイルを用いたサービスへの移行を段階的に実施する計画を公表した。この移行計画では、2026年4月から一部エリアでの先行的な移行を行い、2028年頃からエリア単位での段階的なサービス終了等を行う予定となっている。
総務省では、2025年10月、情報通信審議会に諮問し、移行に伴う利用者保護の在り方、移行に伴う関係事業者への影響やその対応の在り方等について検討を開始した。具体的な検討を行う「固定電話サービス移行円滑化委員会」において、まずは2026年4月からの先行的な移行開始までに取り組む事項について検討を行った結果、①代替サービスのうち、モバイル網を活用した固定電話サービス(ワイヤレス固定電話やモバイル網固定電話)の提供については、光整備エリアでの提供を原則とした上で、個別具体的な事情(建物配管等の都合でFTTHを利用できない場合や、利用者が希望した場合)により光整備エリアでも例外的に提供できることを可能とすること、②NTT東西がメタル固定電話のサービス終了等の案内を行う際は、利用者の知識や利用目的等を考慮した丁寧な案内を行うことや、国民生活センターや地方自治体等との連携やメディアの活用なども試行し、効果的な周知方法を検討すること、③NTT東西は、接続事業者と連携し、先行実施期間中に課題の検証等を行うとともに、関係事業者に対する説明の場を設けた上で、関係事業者から課題等が示された場合には、これに適切に対応していくこと等の考え方が整理された。
総務省では、①を踏まえ、NTT法施行規則の改正を行い、NTT東西よりNTT法第2条第5項に基づく他社設備を利用したワイヤレス固定電話の提供に関する認可申請が行われ、2026年3月に認可された。また、②及び③を踏まえ、NTT東西に対し、これらの利用者保護の取組を実施することや先行実施エリアにおける移行状況等を定期的に報告することについて、2026年2月に要請を行った。
情報通信審議会では、引き続き、NTT東西による固定電話サービスの円滑な移行を実現するために必要な事項について、検討を行っているところである。