第1章で概観したように、日本を含む4か国アンケート調査の結果では、各国いずれも個人におけるAI利用の多くが情報の理解を目的としており、日本におけるAI利用動向を年齢階層別に見た場合、15歳〜19歳及び20歳〜29歳を中心に、若年層ほど総じて高い利用率(利用経験率)となった(図表Ⅰ-1-1-7・Ⅰ-1-1-10)。また、各シーンにおけるAIとAI以外の手段との使い分けに関し、全体の状況としては、日本は他の3か国に比べてAI以外の手段の比重が高いものの(図表Ⅰ-1-1-12)、日本国内における利用動向を年齢階層別に見た場合、15歳〜19歳及び20〜29歳において、情報の取得や相談といった場面について「AIのみ」及び「主にAI(他の方法は補助的)」を利用すると回答した割合は、2割から3割程度に及ぶ結果となった(図表Ⅰ-1-1-13)。単純な利用率(利用経験率)のみならず、情報の取得といった場面で利用する手段の使い分けという点でも、若年層を中心に、AIの比重が高まりつつあることが推察される。
こうした状況を踏まえると、AIの利活用を今後進めていくに当たっては、そのリスクに関する意識を高めていくことも引き続き重要であると考えられる。この点、第1章で概観したように、同アンケート調査の結果によれば、日本では、精巧なフェイク等を本物であると思ってしまうリスクを始めとして、各リスク項目とも「非常にリスクだと感じる」及び「どちらかと言えばリスクだと感じる」の回答割合の合計が、2024年度調査結果と比較して高くなっており、「わからない」と回答した割合は低下していた(図表Ⅰ-3-2-1)。また、精巧なフェイク等を本物であると思ってしまうリスクの他には、AIによる不適切な判断によって結果として人間の生命や財産に損害を与えるリスクや、悪意のあるものによってAIを犯罪等に利用されるリスクが、当該回答割合の合計が高い結果となった(図表Ⅰ-3-2-1)。