日本の地域社会・経済は、少子高齢化と人口減少による働き手不足や市場規模の縮小、頻発する自然災害や老朽化するインフラ等の様々な課題に直面しており、上記1.(2)で述べたように、政府は地域ごとの戦略産業クラスター形成や地場産業の成長に向け、企業支援やインフラ整備、規制・制度改革、産業人材育成、地域の産業クラスター・地場産業を支える仕組みづくりへの支援等を掲げている。
地域経済・社会を維持・発展させ、地域住民の生活を支えるためには、AIを含むデジタル技術の徹底活用により、地域課題を解決(地域社会DX)し、イノベーションにより付加価値を創出していくことが求められる。そのためには、その中核的担い手となりうるデジタル技術を活用する企業が、地域のニーズに合った事業展開をできるよう支援することが重要である。
このような背景のもと、総務省では、2025年2月に、「地域社会DXの推進に向けた情報通信政策の在り方」について情報通信審議会に諮問し、2025年9月に答申が行われた。本答申では、日本の地域社会・経済を取り巻く状況や、AIを含むデジタル技術の最新動向を踏まえた、地域社会DXの推進に向けた情報通信政策の在り方について提言が示された。