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第Ⅱ部 情報通信分野の現状と課題
第8節 ICT国際戦略の推進

(3) アジア・太平洋諸国との協力

総務省では、アジア・太平洋諸国の情報通信担当省庁等との間で、通信インフラ整備、ICTの利活用等のICT分野に関する協力を行っている。

ア 韓国

2023年12月、総務省と韓国科学技術情報通信部との間で、「日韓ICT政策対話」を開催し、AIやオープンRANをはじめとするICT分野における両国の関心事項について意見交換を行った。今後も定期的に開催することとしており、2024年12月には局長級会合、2026年2月には第2回ICT政策対話を実施した。

イ インド

2025年10月、総務省とインド通信省との間で、デリーにおいて第8回日印ICT政策対話を開催し、デジタルインフラやAIに関する政策の知見を共有するとともに、5G、Beyond 5G/6G、オープンRAN、量子通信等のICT分野における取組状況を共有し、今後の日印間協力について意見交換を行った。また同月、デリーにおいて開催されたアジア最大級の情報通信関連イベント「India Mobile Congress 2025」に総務省として初めてジャパンパビリオンを出展し、ICT分野の最先端の技術やソリューションを有する日本企業の現地でのPR活動を支援した。

ウ 東南アジア諸国

フィリピンとは、2023年2月にフィリピン情報通信技術省とICT分野の協力に関する覚書に署名し、両国間の情報通信分野(オープンRANを含む5Gネットワークの構築支援等)における協力を一層強化していくことに合意した。また、2024年4月の日米比首脳会談において「日比米首脳による共同ビジョンステートメント」が公表され、オープンRANに係る協力等をはじめとする情報通信分野における連携強化を確認した。

インドネシアとは、2023年10月にインドネシア通信情報省(現通信デジタル省)との間での情報通信技術分野の協力に関する覚書にオープンRANの構築等を新たな協力分野として追加し、5G、AI、ビッグデータ等についても総務省とインドネシア通信情報省(現通信デジタル省)との連携を更に深めていくことで一致した。

カンボジアとは、2026年1月にカンボジア郵便電気通信省と両国のデジタル分野(クメール語大規模言語モデルの開発やAI関連人材育成を含むAI分野、オープンRAN、サイバーセキュリティ等)における今後の協力内容に関する共同議事録に署名し、デジタル経済社会の発展に向けた両国間の協力を一層推進することに合意した。

マレーシアとは、2023年11月にマレーシア通信デジタル省(現通信省)と情報通信分野の協力に関する協力覚書に署名し、両国間の情報通信分野(5Gセキュリティや将来の先駆的ネットワーク等)における協力を一層強化していくことに合意した。また、当該覚書に基づき2025年11月に日マレーシアICT共同作業部会を開催し、デジタルインフラ、AI及びオンライン安全性における取組状況を共有するとともに、今後の両国間の協力について意見交換を行った。また、作業部会に合わせて、日マレーシアICT連携カンファレンスを開催し、日マレーシアの企業の取組を両国政府へ紹介する機会を設け、AIやデジタルインフラに関する最新の取組を共有した。

ベトナムとは、2026年5月にベトナム科学技術省と情報通信技術及びデジタルトランスフォーメーション分野における協力に関する覚書に署名し、大規模言語モデルやAIガバナンスを含むAI、オープンRAN、デジタルインフラ、IoT等の新興デジタル技術、インターネット利用環境整備等の具体的分野における両省の協力を強化し、また企業、研究機関等の協力及び交流を促進することに合意した。

シンガポールとは、日本とシンガポールとの間の戦略的パートナーシップに基づき、シンガポールデジタル開発・情報省との間で、第1回日シンガポールデジタル協力対話を開催した。本対話では、デジタルインフラ、オンライン安全性、量子暗号通信、AI等、情報通信分野における取組について意見交換を行い、両国共通の政策課題について今後も引き続き連携して取り組むことで一致した。また、両国企業から両国間の連携プロジェクトや最新技術の共有を行い、官民を挙げて日星連携の更なる深化に取り組むことを確認した。

エ オーストラリア

2022年7月の、インド太平洋におけるテレコミュニケーションの強靱性及び安全性に関する日豪共同声明を受け、「日豪テレコミュニケーション強靱化政策対話」が設置された。日本側は総務省、オーストラリア側は内務省及びインフラ・運輸・地域開発・通信・スポーツ・芸術省が参加する枠組みであり、オープンRANを含む5G、海底ケーブル、衛星通信といった情報通信分野における情報共有や議論を定期的に行うとともに、必要に応じて共同プロジェクトの実施を検討し、「自由で開かれたインド太平洋」(FOIP)の実現に向け、インド太平洋地域のデジタル接続性の確保・向上を目指すこととしている。

本政策対話の第4回会合及び両国の民間セクターを交えたトラック1.5会合は2026年6月に開催された。オープンRAN、海底ケーブル、データセンター、サイバーセキュリティ、非常時における通信、オンライン安全性等、情報通信分野に関する取組について情報共有・意見交換を行い、今後とも両国共通の政策課題について引き続き連携して取り組んでいくことで一致した。トラック1.5会合においては、両国の民間セクターを交え、各社からインド太平洋地域における情報通信分野のプロジェクトや最新技術の共有を行い、官民を挙げて更なる日豪連携の深化に取り組むことを確認した。

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