近年、AI技術は急速な発展を続けており、その活用によりサイバー対処能力の向上が期待される一方、悪用された場合には、サイバー攻撃の規模や頻度が飛躍的に増大するおそれが指摘されるなど、サイバーセキュリティ上の脅威は一層高まっている。特に、米国Anthropic社のClaude Mythos PreviewをはじめとするフロンティアAIモデルでは、脆弱性の発見等のサイバーセキュリティ性能がこれまでのAIモデルを大きく上回っている。
こうした状況を受け、政府は、2026年5月に、AI性能の高度化に対応したサイバーセキュリティ対策を、重要インフラへの対応と脆弱性の発見・修正時の対応の双方の観点から検討するため、関係省庁会議を開催し、政府全体としての対策パッケージ「Project YATA-Shield」18を取りまとめた。また、総務省においても、これを踏まえ、情報通信・地方行政・郵便分野のサイバーセキュリティ確保に関する会合を開催し、林総務大臣から各分野の代表19に対し、経営層のリーダーシップの下、脆弱性の評価や修正パッチの迅速な適用を含むリスクに応じた対応方針を検討し、必要な予算や人員の割当などを行うことなどについて、要請を行った。
今後、AI技術の更なる高度化が見込まれる中、AIの安全かつ適切な活用を推進するとともに、AIを悪用したサイバー攻撃への対処能力の強化を図っていくことが重要である。
18 https://www.cyber.go.jp/pdf/press/20260518_AI_CS_gaiyou.pdf![]()
19 参加団体:一般社団法人ICT-ISAC、一般社団法人電気通信事業者協会、日本放送協会、一般社団法人日本民間放送連盟、一般社団法人日本ケーブルテレビ連盟、全国知事会、全国市長会、全国町村会、地方公共団体情報システム機構、日本郵便株式会社及び国立研究開発法人情報通信研究機構