「電話リレーサービス」とは、手話通訳者等が通訳オペレータとして、聴覚障害者等(聴覚、言語機能又は音声機能の障害のため、音声言語による意思疎通を図ることに支障がある者)による手話・文字を通訳し、電話をかけることにより、聴覚障害者等と聴覚障害者等以外の方との意思疎通を仲介するサービスである。
「電話リレーサービス」の適正かつ確実な提供を確保するため、「聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関する法律」(令和2年法律第53号)が2020年12月に施行され、2021年7月から、電話リレーサービス提供機関の指定を受けた一般財団法人日本財団電話リレーサービスにより、公共インフラとしての電話リレーサービスの提供が開始されている(図表Ⅱ-2-6-2)。そのサービスの一環として、2025年1月23日からは、難聴や中途失聴など自身の声で電話をしたいものの、通話相手の声が聞こえにくい方等にも利用可能な、文字表示電話サービス「ヨメテル」が提供開始された(図表Ⅱ-2-6-3)。さらに、2025年4月からは、ウェブサイト上のリンクをクリックするだけで電話リレーサービスを通じて法人の問合せ電話番号につながり、手話で当該法人に問い合わせることができるサービス「手話リンク」が提供開始された(図表Ⅱ-2-6-4)。
総務省は2025年度に電話リレーサービスのこれまでの提供状況を総括し、より適正・確実なサービス提供等を実現するため、「電話リレーサービスの在り方に関する検討会」を開催し、同検討会の報告書を取りまとめ、公表した。同報告書では、電話リレーサービス提供業務はこれまで4年超に渡り概ね適正・確実に実施されており、当該業務を支える財政基盤としての交付金・負担金制度もおおむね順調に運用されてきたと一定の評価がされた一方、利用登録数の増加、法人利用の拡大、受話側の認知度の向上等の利用者確保や利用円滑化に向けた周知広報、料金メニューの選択肢の拡大、通訳オペレータの技能の高度化等の課題への指摘や、負担金の平準化、緊急・災害時の対応等、安定的・継続的なサービス提供に向けた工夫の余地もあることから、それらの課題等への対応の方向性が示された。総務省では、同報告書で示された提言を踏まえ、電話リレーサービス提供機関等の関係機関と連携し、必要な対応に取り組んでいくこととしている。