昭和54年版 通信白書

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第2節 情報化の動向

 高度に発達した現代社会では,各機能が専門分化され,深く相互依存する社会構造となっており,各個人の生活も同様に多くの専門化された社会制度に依存するようになってきた。社会がこのように大規模化,複雑化するにつれ,内外社会にかかわる情報のニーズは,飛躍的に増大することとなったが,近年における電気通信メディアの急速な発展・普及と,マス・メディア産業に代表される情報産業の成長により,情報の伝達能力,処理能力は著しく向上し,今日,我々は大量の情報を享受できるようになった。テレビ,ラジオ,電話は言うに及ばず,ファクシミリ,オンラインの座席予約や銀行預金の引出し等のデータ通信についても,今や日常的に利用されている。
 我々の生活は,新鮮な大量の情報と結び合わされており,情報は我々の生活において,もはや不可欠な存在となってきていると言えよう。
 このように,情報が大きな価値を生み出す現代社会にあっては通信の果たす役割及び与える影響は,極めて重要なものとなってきた。換言すれば,社会の情報化の動向が我々の企業活動,日常生活等あらゆる分野の動向と密接かつ重大な関係を有してきたと言えよう。
 それでは一体,いつ,どのようにして,どの程度社会の情報化は進展し,それによってどれだけの富が築かれ,どれ程の社会的利益あるいは損失があったのだろうか。

 

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