昭和54年版 通信白書

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昭和54年版通信白書の発表に当たって

 今回の白書では,53年度における通信全般の現状を報告するとともに,テーマとして,通信と現代文化をとりあげ,主要通信メディアの成熟の過程とそれがもたらした通信の大衆化,国際化の状況,通信と文化とのかかわり及び通信と現代文化の今後の潮流について紹介しております。
 文明開化の新しい通信手段として登場した近代郵便,電信電話は,すでに一世紀の歴史を重ね,我が国の発展を支えてきており,ラジオから始まり世界の事象を茶の間で展開するテレビへと発展した放送とともに,社会生活の維持に重要な役割を果たしてきております。
 高度化した社会と,相互依存を増大した国際関係は,その摩擦から生ずる多くの解決すべき問題を我々の前に提示しております。これらの問題は,内に多様化する価値観と外に多様な文化との間に生ずるものが多いため,より複雑多岐なものとなりつつあります。
 今日迄の通信手段の発達は,このような問題解決のためのコミュニケーションに十分その役割を果たすでありましょう。また,新しい通信メディアは解決の有効な手段として寄与し,さらに新しい社会の発展を誘導するものとして期待されております。
 この白書によって,国民の皆様が,我が国の通信行政の現状と将来のコミュニケーションのあり方について,一層の御理解を深めていただければ幸いであります。

  昭和54年12月


郵政大臣 大 西 正 男 

 

第1部第1章 通信及び情報化の現況 に進む