昭和54年版 通信白書

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3 パターン情報処理

 コンピュータの入出力や交換機への信号送出は,タイプライタや電話機のダイヤル等により行われているが,これを人間の自然なコミュニケーション手段である音声や文字を用いて可能とするためのパターン情報処理の研究が進められている。
 電電公社においては,音声認識について入力された音声の周波数スペクトルパターンを標準パターンと比較分析し,単語を識別する方式が研究されており,会話音声でコンピュータと対話できる実験用の質問回答システムが試作されている。
 音声合成については,機械を使って音声の最小単位である母音や子音等の音韻を結合し,人間のように言葉を話させる方式の研究が行われている。また,文字認識については,活字及び手書きの数字,英字,カナ文字認識法が開発され,更に漢字認識の研究も進められている。文字の識別方法としては,文字線と背景の白地の両方から文字の特徴を抽出して識別する位相構造化法が開発され,高性能で経済的な文字読取方法としてデータ通信用端末装置に適用されている。

 

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