平成14年版 情報通信白書

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第1章 特集 IT活用型社会の胎動

(3)情報リテラシーの現状分析

−2年前との比較で着実な向上

 近年の著しい情報通信技術の進展は、国民生活全般に大きな変革をもたらしつつあるが、すべての国民がその恩恵を享受できる社会を実現するためには、インターネット等の高度情報通信ネットワークを適正に利活用することができる能力を身につけることが重要である。
 ここでは、利用者のインターネット操作能力に関するインターネットリテラシー、インターネットを利用するに当たってのセキュリティ意識及び利用マナーについて、ウェブアンケートにより調査した結果をみることとする。

(1)インターネットリテラシー
 インターネットリテラシーについては、図表1)の8つの項目に関して点数化(注)し、現在と2年前について比較したところ、2年前の全項目平均が4.8であるのに対し、現時点での平均が6.5となり、着実に向上していることが分かる。8項目について個別にみてもすべての項目において活用能力の向上をみることができる(図表1))。
 個人属性として、性別、年齢別、職業別についてみたところ、特に職業別で大きな差がみられ、勤務者、学生と比べて専業主婦の得点が低くなっている(図表2))。この背景としては、専業主婦の場合、職場や学校でインターネットに接する機会が多い勤務者、学生に比べ、インターネットに接する機会が少ないことが考えられる。

(2)セキュリティ意識、利用マナー
 インターネットを適正に利用する能力については、インターネット上での情報セキュリティ意識や他人に迷惑をかけないための利用マナーの向上が必要になる。
 セキュリティ意識については、特にパスワードの変更について、定期的に変更している人の回答が少なかったが、それ以外については、ほぼ8割の人が安全についての意識が高い結果となった(図表3))。
 利用マナーについては、4割程度の人が電子メールを送信する際に連絡先等の署名を行っておらず、次いで情報に関する著作権等の内容、受信メールCC:の宛先について、3割の人が意識していない状況である(図表4))。

 
図表1) インターネットリテラシーの変化
図表1) インターネットリテラシーの変化
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図表2) 職業とインターネットリテラシー
図表2) 職業とインターネットリテラシー
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図表3) セキュリティ意識
図表3) セキュリティ意識
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図表4) 利用マナー
図表4) 利用マナー
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(注)【インターネットリテラシー】
 アンケート調査において、以下の操作等が可能と回答した場合、それぞれについて1点を加算(最高で計8点)
・電子メールの受信確認
・受信した電子メールへの返信メール作成
・電子メールに、ファイル添付して送信
・ウェブページの作成
・自分でドメインを取得
・知りたい情報のインターネット検索
・パソコンのセットアップ
・パスワードの変更

 

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