情報通信白書の刊行から50年間でICTは高度化し、様々なICTサービスやビジネスが登場した。
1973年当時には、主なコミュニケーションツールは加入電話で、外出中の連絡手段として公衆電話が重要な役割を果たしており、それらの利用の中心は音声による通話であった(図表0-1-1-1)。現在は、固定電話の加入者数や公衆電話の設置台数が大幅に減少し、携帯電話が主なコミュニケーションツールとなっている。また、メールやソーシャルメディア(SNS)も普及し、音声だけではなく文字や写真などが用いられるなどICTを用いた多様なコミュニケーションツール、サービスが普及している。
映像の視聴手段は、1973年当時は、アナログ方式の地上放送をテレビで視聴する形態であった(図表0-1-1-2)。現在は、地上放送に加えて衛星放送、CATV放送の視聴が可能であり、映像技術の高度化により4K・8Kという超高画質の映像を楽しむことができる。また、インターネットでの配信によりテレビ番組をパソコンやモバイル端末で視聴することが可能となっており、さらに、インターネット動画配信サービスなども出てきている。