総務省トップ > 政策 > 白書 > 令和4年版 > 国際情勢・諸外国の動向
第1部 特集 情報通信白書刊行から50年〜ICTとデジタル経済の変遷〜
第4節 2005−2015年頃:ICTの急速な浸透〜ブロードバンド化とモバイル活用の拡大〜

1 国際情勢・諸外国の動向

2000年代後半以降、世界のGDPに占める中国、南米といった国々のシェアが高まるなど新興国の存在感が急速に高まり、特に、2010年に、我が国のGDPが中国に抜かれ世界第3位となったことは、新興国の台頭を象徴する出来事であった1

また、2000年代半ばには、新興国・途上国でも携帯電話の普及が加速した(図表1-4-1-1)。インターネットについても、世界の普及率は、2000年時点では6.5%で、半数以上の国で10%未満であったが、2013年時点には38.5%に達しており、また、契約数は、2000年から2013年までに日本・米国・カナダ・欧州で3.1倍、それ以外の新興国・途上国で16.6倍の増加を見せているなど2、新興国・途上国での普及が進んでいる。

図表1-4-1-1 地域別1人あたりICT装備量の推移
(出典)野口他(2018)3

モバイルネットワークの高度化(ブロードバンド化)は、携帯電話を通じたインターネットの利用拡大をもたらした。

2007年に米国でiPhoneの販売が開始され、様々なコンテンツ・アプリケーションを利用することが可能なスマートフォンが持つ可能性に世界的な注目が集まり、各メーカーが追随して製品投入を図ったことで、スマートフォンが携帯電話市場の中心的な地位を占めるようになった(図表1-4-1-2)。

図表1-4-1-2 世界におけるスマートフォン普及の推移
(出典)Statista4を基に作成
「図表1-4-1-2 世界におけるスマートフォン普及の推移」のExcelはこちらEXCEL / CSVはこちら

このようなスマートフォンの世界的な広がりと並行して、ゲーム、動画・音楽配信、地図、SNS、検索などエンドユーザー向けのコンテンツ・アプリケーション市場も急拡大した。それに伴い、これらのコンテンツ・アプリケーションを集約したプラットフォームサービスが急速に台頭することとなり、その過程で有力なコンテンツ・アプリケーションの集約に成功した一部のグローバル・プラットフォーマーの市場支配力が高まり始めた



1 https://www5.cao.go.jp/j-j/wp/wp-je11/h02_01.html別ウィンドウで開きます

2 平成27年度情報通信白書第2章第3節参照。
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h27/html/nc123210.html別ウィンドウで開きます

3 野口正人・鷲尾哲・篠ア彰彦(2018)「デジタル・ディバイドからデジタル・ディビデンドへの変貌:2015年版グローバルICTデータベースによる長期観察」情報通信総合研究所, Infocom Economic Study Discussion Paper Series, No. 6
https://www.icr.co.jp/service/infocom-ict/download/discussion-paper/pdf/2018/DP_06_201806.pdfPDF

4 https://www.statista.com/forecasts/1146202/smartphone-penetration-forecast-in-the-world別ウィンドウで開きます

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