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第1部 特集 情報通信白書刊行から50年〜ICTとデジタル経済の変遷〜
第1節 今後の日本社会におけるICTの役割に関する展望

(5) グリーン社会実現への貢献

地球温暖化の深刻化が予測される中で、電力消費量の大幅な増加が予想されるICT機器について、新たな技術の開発・導入による省電力化により、グリーン社会の実現に貢献することが期待される(ICT自身のグリーン化(Green of ICT))。また、家庭や企業など社会全体でICTを活用することで業務効率化や人・物の移動の削減などを図り、グリーン社会の実現を促進することも期待される(ICTによるグリーン化(Green by ICT))。

ICT自身のグリーン化(Green of ICT)については、例えば、上位レイヤーでは環境負荷の少ないソフトウェアの開発など、ネットワークレイヤーでは低消費電力化を実現するオール光ネットワークの開発、携帯電話基地局の仮想化による消費電力の削減などが進められており、それらの新たな技術の開発・導入によりICT自身の省電力化を図ることで、グリーン社会の実現に貢献することが期待される。

ICTによるグリーン化(Green by ICT)については、例えば、製造業では、ICTを活用して工場内の製造ラインの省力化・最適化などを行うスマート工場の取組が進んでおり、単位生産量あたりのエネルギー効率の向上が図られている。家庭では、ICTを活用して家庭内で電気を使用している機器について、一定期間の使用量や稼働状況を把握し、電力使用の最適化を図る「HEMS(Home Energy Management System)」の活用で、省エネと環境負荷削減が可能となる。また、動画配信・音楽配信・電子書籍などのデジタルサービス利用の拡大は人の移動や物流の減少を通じてCO2排出削減につながることが期待される。

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