ICTには、利用者の接点となる機器・端末、電気通信事業者や放送事業者などが提供するネットワーク、クラウド・データセンター、動画・音楽配信などのコンテンツ・サービス、さらにセキュリティやAIなどが含まれる。
世界のICT市場(支出額)は、スマートフォンやクラウドサービスの普及などにより、2016年以降増加傾向で推移しており、2021年は465.2兆円1(前年比12.5%増)となっている2(図表3-1-1-2)。
日本の民間ICT市場(ICT投資額)は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を背景とした業績不振などにより、特に中堅中小企業を中心にICT投資案件の中止や先送りをした企業が多かったものの、大企業では概ね計画どおりにICT投資が実施され、また、テレワーク実施に向けた環境整備や、デジタル化や事業変革の必要性を認識した企業によるICT投資が加速したことなどにより、2020年度は12兆9,700億円(前年度比0.6%増)となっている(図表3-1-1-3)。
1 各年の平均為替レートを用いて円換算している(以下同様)。
2 総務省(2022)「ICTを取り巻く市場環境の動向に関する調査研究」(以下同様)。
3 ICT市場には、データセンターシステム、エンタープライズソフトウェア、デバイス、ICTサービス、通信サービスが含まれる。
4 https://www.statista.com/statistics/203935/overall-it-spending-worldwide/
5 ICT市場には、国内民間企業のICT投資(ハードウェア、スクラッチ開発やパッケージ導入(カスタマイズを含む)などのソフトウェア、保守関連や運用管理・アウトソーシングなどのサービス、ASP・クラウドなどのオンライン・サービス、回線利用料、その他コンサルティングなど)が含まれる。
6 https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2856