世界のネットワーク機器の出荷額は、2017年以降増加傾向にあり、2021年は13兆4,520億円(前年比10.9%増)となった(図表3-5-2-1)。内訳をみると、携帯基地局と企業向けスイッチが中心となっている。
日本のネットワーク機器の生産額は、2000年代前半から減少傾向で推移していたが、2018年以降は緩やかに増加し、2021年に再び減少して7,743億円(前年比0.5%減)となった(図表3-5-2-2)。内訳をみると、固定電話から携帯電話・IP電話への移行に伴って電話応用装置5、交換機などが減少しており、現在は無線応用装置6とその他の無線通信機器7の規模が大きい。また、基地局通信装置は増減の波が大きく、4G向けの投資が一巡した2016年以降は低迷が続いていたが、2020年から増加に転じた。IP通信に使用されるネットワーク接続機器8は2019年から増加に転じたが、2021年は減少した。搬送装置9は2019年から主にデジタル伝送装置が寄与して増加している。
5 ボタン電話装置、インターホン。
6 船舶用・航空用レーダー、無線位置測定装置、テレメータ・テレコントロールなど。
7 衛星系・地上系固定通信装置、船舶用・航空機用通信装置、トランシーバなど。
8 ルータ、ハブ、ゲートウェイなど。
9 デジタル伝送装置、電力線搬送装置、CATV搬送装置、光伝送装置など。
10 https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/seidou/index.html