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第1部 特集 ICTがもたらす世界規模でのパラダイムシフト
第1節 成長のエンジンであるICTの重要性と我が国の取組

2 ICTによる成長戦略にむけた我が国の取組

(1) 政府の取組

ここまで述べたとおりICTは我が国の成長エンジンであり、様々な産業や業種に幅広くICTが浸透し、効果に結びついている。そのため、今後さらなるICTの活用が我が国の成長戦略にかかせないものとなっており、政府としても「成長戦略」の柱に位置づけている。

ア 世界最先端IT国家創造宣言

IT総合戦略本部においては、平成25年6月に決定した「世界最先端IT国家創造宣言」及び工程表について、政府CIOを中心とした新戦略推進専門調査会等によるPDCA管理や、新たに設置された「ITコミュニケーション活用促進戦略会議」の議論等を踏まえ、内容の具体化・拡充等を行い2014年度以降の取組を明示した改定版を平成26年6月に決定している(図表2-1-2-1)。

図表2-1-2-1 世界最先端IT国家創造宣言
イ 総務省の取組 「スマート・ジャパンICT戦略」

総務省においては、グローバル展開を視野に入れつつ、ICTを日本経済の成長と国際社会への貢献の切り札として活用する方策等を様々な角度から検討することを目的として、平成25年2月より、総務大臣主宰の「ICT成長戦略会議」を開催し、同会議において、平成25年6月に「ICT成長戦略」をとりまとめた。その後、同戦略を着実に推進するため、平成26年1月に総務大臣主宰の「ICT成長戦略推進会議」を立ち上げ、ICT街づくり推進会議等の会議における検討状況や各団体による取組状況などの「ICT成長戦略」の全体的な進捗状況の管理及び評価等を行うことにより、「ICT成長戦略」の着実な推進を図るとともに、新たな課題等に関する検討を行っている(図表2-1-2-2)。

図表2-1-2-2 ICT成長戦略推進会議の体制18

平成26年6月には、「ICT成長戦略推進会議」における検討を踏まえ、「ICT成長戦略」の第2弾である「ICT成長戦略II」を策定し、後述する「ICT国際競争力強化・国際展開に関する懇談会」の提言を踏まえて策定した国際戦略である「ICT国際競争力強化・国際展開イニシアティブ」とともに、国内戦略、国際戦略が一体となった「スマート・ジャパンICT戦略」を策定した。

この「スマート・ジャパンICT戦略」では、ICTによるイノベーションで経済成長と国際貢献を実現するため、「世界で最もアクティブな国になる」ことをミッションとして掲げ、①2020年までに「知識情報立国」の実現、②地球的課題、我が国の課題、相手国の課題のICTによる「三位一体」解決、③グローバルな視点で、「スピード」と「実践」の3つをビジョンとして、国内戦略である「ICT成長戦略II」と国際戦略である「ICT国際競争力強化・国際展開イニシアティブ」を連携させて着実に推進することとしている(図表2-1-2-3)。

図表2-1-2-3 スマート・ジャパンICT戦略

「ICT成長戦略II」では、ICTを活用して様々なモノ、サービスを繋げることにより、新たなイノベーションを創出することをビジョンとして掲げ、重点プロジェクトとして、①ICT街づくりやG空間シティ等の取組による「地域の活性化」、②医療、教育、防災等にICTを活用することによる「社会的課題解決」、③2020年開催予定の「東京オリンピック・パラリンピック」に向けた無料公衆無線LAN整備の促進や「グローバルコミュニケーション計画」の推進(多言語音声翻訳システムの高度化)等の取組を、国家戦略特区等の地域において実施することとしている。また、ICT共通基盤の整備として、G空間やICT街づくり等のプラットフォームづくりやICTインフラの普及・発展、人材育成・活用、研究開発、情報セキュリティ対策の推進などの環境整備に取り組むこととしている(図表2-1-2-4)。

図表2-1-2-4 ICT成長戦略II

これら各宣言・戦略等の内容は、本特集の関連項目においてそれぞれ紹介するのでそちらを参照されたい。



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