総務省トップ > 政策 > 白書 > 令和7年版 > プラットフォーム事業者の成長とその背景
第Ⅰ部 特集 広がりゆく「社会基盤」としてのデジタル
第3節 デジタル分野における海外事業者の台頭と我が国の現状

1 海外ビッグテック企業の台頭

(1) プラットフォーム事業者の成長とその背景

新たなデジタル社会基盤となっている、SNSやクラウドサービス等の担い手は、海外のデジタルプラットフォーム事業者を含む、ビッグテック企業が大きな存在感を占めている。これらの海外事業者は、デジタル市場で発現しやすい様々な特性や、収集したデータ・莫大な収益等を活用して急激に成長した。例えば、Google、Apple、Facebook(Meta)、Amazon、Microsoftを中心としたデジタルプラットフォーム事業者は、売上高、時価総額共に世界トップクラスの水準を誇るまでに成長している(図表Ⅰ-1-3-11

図表Ⅰ-1-3-1 海外プラットフォーム事業者の売上高の推移
(出典)Statistaデータ、各社決算情報を基に作成

巨大デジタルプラットフォーム事業者の台頭の背景には、ユーザーが増えるほどサービスの価値が高まる「ネットワーク効果」、巨額の固定費用に対して追加サービス提供時の「低い限界費用」やそれに伴う「規模の経済性」、ユーザーが使い慣れたサービスから他のサービスに乗り換えることが難しい「ロックイン効果」など、経済学の諸概念で説明される特性がある。これらの特性は、デジタル財だけに備わる固有の性質ではないが、デジタル市場ではより一段と発現しやすく、この特性を有効に活用した仕組で先行して市場を獲得した事業者が、圧倒的な競争優位性を確立しやすい市場構造となっている。



1 世界のICT市場における時価総額上位15社に関しては、第Ⅱ部第1章第6節1「市場動向」を参照

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