量子技術は、将来の社会・経済を飛躍的・非連続的に発展させる革新技術であるとともに、経済安全保障上も極めて重要な技術であり、米国、欧州、中国などが量子技術に関する推進戦略等を策定し、研究開発の推進や拠点形成、人材育成などの戦略的な取組を展開している。
我が国も世界に先駆け量子技術イノベーションを牽引すべく、「量子技術イノベーション戦略」(令和2年1月統合イノベーション戦略推進会議決定)を策定し、各技術分野(量子コンピューター、量子ソフトウェア、量子セキュリティ・量子ネットワーク、量子計測・センシング/量子マテリアルなど)における研究開発から社会実装までの幅広い取組の推進等を取りまとめた。その後、国際的な投資拡大等を踏まえ、「量子未来社会ビジョン」(令和4年4月統合イノベーション戦略推進会議決定)、及び「量子未来産業創出戦略」(令和5年4月統合イノベーション戦略推進会議決定)、「量子産業の創出・発展に向けた推進方策」(令和6年4月量子技術イノベーション会議報告)を策定し、研究開発の推進により我が国の技術開発力を強化するとともに、量子技術に係る幅広い人材育成を進めることとしている。