第1章第2節で見たように、AI分野の研究開発について、様々な日本の組織・企業により積極的に進められているほか、LLMの開発やこれを活用したビジネス展開から、海外事業者と連携した汎用・大型LLM活用を目指す動き等、多様な動きが進んでいる。
一方、海外事業者がAI開発で大きく先行する中、日本企業・組織における研究開発の向上に向け、様々な政策的対応が進められている。例えば、LLM開発支援に関する施策として、総務省は、AI開発力強化のため、NICTにおいて、LLM開発に必要となる学習用データの整備・拡充に向けた施策等を実施しているが8、今後も、我が国のAI研究開発の促進・支援に資する施策が重要となる。
さらに、AIの研究開発に加え、企業等での活用や事業への応用、社会実装を積極的に推進するとともに、これらの取組を支えるAIを開発・活用できる人材の確保、育成やリテラシーの向上が必要であり、引き続き、AIに関するイノベーションの一層の促進とその活用に資する取組が求められる。
8 第Ⅰ部第1章第2節1(3)ア「LLMの研究開発動向」参照