世界のパブリッククラウドサービスの売上高は2024年に7,733億ドル(前年比22.4%増)まで増加すると見込まれている。要因としては、ビジネスを展開する上でクラウドが不可欠なものになっていることに加え、企業の柔軟性と拡張性への志向の高まりが挙げられる。また、生成AIの基盤モデル作成や関連アプリケーションの利用が拡大していることも市場の成長を後押ししている(図表Ⅱ-1-8-3)。世界のクラウドインフラサービス2への支出額のシェアは引き続きAmazon、Microsoft、Googleの順に大きく、2024年第2四半期時点でAmazonはおよそ32%、Microsoftは23%、Googleは12%となっている。近年はMicrosoftとGoogleのシェアが拡大傾向であるが、市場は依然として、大手3社のクラウドサービスが大きなシェアを有している(図表Ⅱ-1-8-4)。
日本のパブリッククラウドサービス市場5は、高い成長率を遂げ、2024年は4兆1,423億円(前年比26.1%増)となった(図表Ⅱ-1-8-5)。
2 IaaS、PaaS、ホスティング型プライベートクラウドの合計
3 https://www.statista.com/outlook/tmo/public-cloud/worldwide
5 特別の規制や制限を設けずに幅広いユーザーに対して提供されるIT関連機能に特化したクラウドサービスを対象としている。