電波の利用は、技術の進展に伴い、陸・海・空・宇宙などあらゆる空間・あらゆる社会経済活動において普及・進化しており、イノベーション創出の源泉となっている。そのため、電波をデジタル社会の成長基盤として、ビジネスチャンスの一層の拡大に繋げることが重要である。
このような背景のもと、総務省は、2023年11月から「デジタルビジネス拡大に向けた電波政策懇談会」を開催し、デジタルビジネス拡大に向け、電波利用の将来像や、電波有効利用に向けた新たな目標設定と実現方策などについて検討を行い、2024年8月に報告書を取りまとめた。総務省は、同懇談会における議論を踏まえ、総務省が取り組むべき施策を盛り込んだ「WX推進戦略アクションプラン」を策定した(図表Ⅱ-2-3-1)。
同アクションプランにおいては、WX(ワイヤレストランスフォーメーション)を推進するため、①陸・海・空・宇宙などあらゆる空間における電波利用の急拡大への対応、②周波数ひっ迫の中で需要が急増する電波の柔軟な利用のための移行・再編・共用、③インフラとしてのワイヤレスネットワークを安心・安全に、安定して利用できる環境の整備、④デジタルビジネス拡大の源泉となる電波の適正な利用を確保するための電波利用料制度についての総務省の取組内容を具体化している。