世界のエッジコンピューティングの市場規模(支出額)は、2024年に2,270億ドル、2028年には3,800億ドルまで拡大すると予測されている(図表Ⅱ-1-8-6)。
日本のエッジコンピューティングの市場規模(支出額)は、2025年に前年比12.9%増の1.9兆円になると推計され、2028年には2.6兆円まで拡大すると予測されている(図表Ⅱ-1-8-7)。
エッジコンピューティング技術のなかでも、モバイル通信を考慮したMEC(Multi-access Edge Computing)では、クラウドとデバイスの間でやりとりするデータを、クラウドで計算処理する代わりに通信ネットワークのエッジ(デバイスの近く)にあるエッジサーバー(エッジDC)で処理する技術であり、遅延の影響を回避できると期待されている。
国内では、NTTドコモによる「docomo MEC」6 、KDDIによる「AWS Wavelength」7 、ソフトバンクの「5G MEC」8 などMECサービスの活用や提供が行われている。主なユースケースとして、映像伝送や映像分析、遠隔操作・遠隔操縦、エネルギーのリアルタイム制御、XR、自動運転が挙げられている。
また、エッジAIを活用したソリューション市場9は、IoTとの相性も良いことから、IoT市場の広がりとともに堅調な拡大が続いている。
【関連データ】国内のエッジAIソリューション市場規模の推移及び予測(2023〜2029年度)
URL:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r07/html/datashu.html#f00270(データ集)
6 https://www.mec.docomo.ne.jp/
7 https://biz.kddi.com/5g/aws_wavelength/
8 https://www.softbank.jp/corp/news/press/sbkk/2022/20220526_01/
9 エッジAIカメラ、エッジAIコンピュータ、エッジAIプラットフォーム
10 https://my.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prJPJ53301925