テレワーク導入企業に対して実施したアンケート19では、セキュリティ確保がテレワーク導入の最大の課題になっている。総務省では、こうしたセキュリティ上の不安を払拭し、企業が安心してテレワークを導入・活用できるよう、2004年から「テレワークセキュリティガイドライン」を策定・公表している。
テレワークは新型コロナウイルス感染症の感染拡大を契機として広がり、働き方改革の中心にも据えられている。クラウド活用の進展やサイバー攻撃の高度化などセキュリティ動向の変化を踏まえ、2021年5月にガイドラインを改訂し、実施すべきセキュリティ対策や具体的なトラブル事例などを全面的に見直した。
また、中小企業などではセキュリティの専任担当がいない場合や、セキュリティ対策の担当者に専門的な知識が不足している場合が想定されるため、最低限のセキュリティを確実に確保することに焦点を絞った「中小企業等担当者向けテレワークセキュリティの手引き(チェックリスト)」を2020年から策定・公表している。チェックリストに従ってセキュリティ対策を実施する際に、テレワークで利用する製品をどのように設定するか解説した「設定解説資料」も公表しており、2024年7月に「設定解説資料」を更新した。
19 テレワークセキュリティに係る実態調査:https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/cybersecurity/telework/