平成21年版 情報通信白書

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第1部 特集 日本復活になぜ情報通信が必要なのか

第3章 日本復活へ向けた3つの挑戦

(1)国営ネット大学(スウェーデン)

●35大学のe-ラーニングコースを国がワンストップで提供
 図表3-2-3-1は、スウェーデン政府が2002年3月に開設し、提携する35の大学やカレッジと運営している「Swedish Net University」の入り口の画面と、参加大学等の一覧である。Swedish Net Universityは大学そのものではなく、各大学から提供されるオンラインコースを一元的に集約したポータルサイトで、オンラインコースの詳細な情報2をデータベースに保存し、問い合わせに応えるとともに、受講希望者が自分にあったコースを選択し、学生登録やオンライン申請などをすることができる(図表3-2-3-2)。
 
図表3-2-3-1 「Swedish Net University」のサイト画面と参加している35大学
図表3-2-3-1 「Swedish Net University」のサイト画面と参加している35大学
「Swedish Net University」のホームページを引用
http://english.netuniversity.se/
 
図表3-2-3-2 受講コースの選択手順
図表3-2-3-2 受講コースの選択手順
「Swedish Net University」のホームページを引用
http://english.netuniversity.se/

 ネット大学の特徴としては、[1]遠隔地に住む学生や、フルタイム、パートタイムで働く人など、遠隔教育のニーズの高い人をターゲットとして、複数の大学で提供されているオンラインコースを一元化したワンストップポータルを構築していること、[2]受講希望者が自分のニーズにあった科目やコースなどを選択しやすいように、利便性の高い検索サービスを提供していること、が挙げられる。
 このような遠隔高等教育という明確なテーマ設定と、e-ラーニング希望者への利便性の高い情報通信システム・サービス提供が、スウェーデンにおける「教育・人材」分野の利活用の促進に役立っていると考えられる。


2 コースによって、100%インターネットベースのもの、試験やコースの開始・終了時などにキャンパスへ来ることが求められるものなど、様々な形態をとっており、コースを提供する大学側へ全て権限が委ねられている

 第2節 Collaboration:国民的課題を克服するための「協働」

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