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第2部 情報通信の現況と政策動向第5章 情報通信政策の動向
8 ICT人材の育成
(1)高度ICT人材の育成 我が国が引き続き世界最高水準のICT国家であることを維持し、国際競争力の維持・向上を図っていくためには、技術進歩の著しいICT分野に関する高度な知識や技能を有する人材の育成が重要である。 このため、総務省では、平成13年度から、情報通信人材研修事業を実施する第三セクターや公益法人等に対し、当該事業に必要な経費の一部を助成する「情報通信人材研修事業支援制度」を実施しており、21年3月までに738件に対し助成を行い、約2万4,900名に対して研修を行っている31。 また、近年、研究開発能力を有し最先端の技術動向や市場ニーズを踏まえたイノベーション戦略を企画・推進できる人材の確保が喫緊の課題となっていることを踏まえ、平成18年11月から「ICT分野の研究開発人材育成に関する研究会」を開催し、19年6月に報告書を取まとめ、公表した。 また、平成20年7月に策定された「ICT国際競争力強化プログラムver.2.0」においては、先進的な高度ICT人材育成の取組を横展開するなど、ICT人材の育成の場を社会・経済・産業の環境・ニーズの変化に的確に対応できるよう支援するナショナルセンター的機能の構築に向けた取組を進めることとされている。 これらを踏まえ、総務省では、今後、産学官が連携してクラウドコンピューティングを活用した実践的な遠隔教育システムの開発を促進すること等を通じ、高度ICT人材の育成に向けた大学と支援企業のコーディネーション等を行うナショナルセンター的機能の構築を支援することとしている。
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