平成21年版 情報通信白書

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第2部 情報通信の現況と政策動向

第5章 情報通信政策の動向

(1)ASP・SaaS普及促進協議会

 ASP・SaaSの普及促進を図るため、総務省では、特定非営利活動法人ASP・SaaSインダストリ・コンソーシアム(ASPIC:ASP・SaaS Industry Consortium)と共同で、平成19年4月に「ASP・SaaS普及促進協議会」12を設立した。具体的には、これまで主に以下の取組が進められている。

ア 「ASP・SaaSの安全・信頼性に係る情報開示指針」の策定と「ASP・SaaS安全・信頼性に係る情報開示認定制度」
 平成19年11月に、ASP・SaaS利用者によるサービスの比較・評価・選択の支援を目的とする「ASP・SaaSの安全・信頼性に係る情報開示指針」13を策定するとともに、本指針を踏まえ、20年4月に財団法人マルチメディア振興センターが「ASP・SaaS安全・信頼性に係る情報開示認定制度」を創設した。当該認定制度の普及により、地方公共団体や中小企業等におけるASP・SaaSの利用が促進され、我が国の生産性向上に寄与することが期待されている。

イ 「データセンターの安全・信頼性に係る情報開示指針」の策定
 また、ASP・SaaS等の普及に伴い、今後ますますその需要の増加が見込まれるデータセンターについて、その設置に係る要件等を整理し、利用者による比較・評価・選択等に係る情報へのニーズに対応するため、平成21年2月に、「データセンターの安全・信頼性に係る情報開示指針(第1版)」14を公表した。さらに、本指針等の具体化を始め、世界で最も優れたブロードバンドインフラを有する我が国がアジアや世界の情報発信拠点として発展するための取組を行うことを目的として、ASPICの内部に「ASP・SaaS データセンター促進協議会」が設立された。

ウ 「ASP・SaaS事業者が医療情報を取り扱う際の安全管理に関するガイドライン」の策定
 医療情報の重要性から見た高度な安全性の要求を踏まえ、医療情報がASP・SaaSによって適正かつ安全に利用され、医療情報におけるASP・SaaSの利用の促進を図ることを目的として、ASP・SaaS事業者が医療情報を取り扱う際に求められる責任、ASP・SaaS事業者への要求事項、合意形成の考え方等を示したガイドラインを策定することとしている(平成21年7月予定)。本ガイドラインの対象範囲は、個人情報保護の観点から「医療・介護事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイドライン」(平成16年12月24日(平成18年4月21日改正)厚生労働省)及びそこから参照することとされている「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン第4版」(平成21年3月厚生労働省)において定義されているものと同一としている。


12 参考:ASP・SaaS普及促進協議会:http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/2007/070427_14.html
13 参考:「ASP・SaaSの安全・信頼性に係る情報開示指針」の公表について:http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/2007/071127_3.html
14 参考:「データセンターの安全・信頼性に係る情報開示指針」の公表及びASPIC「ASP・SaaS データセンター促進協議会」の設立について:http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/090226_5.html

 第1節 総合的戦略の推進

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