平成11年版 通信白書

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第1章 特集 インターネット

(4)決済

インターネット上で決済を安全に行うためのサービス

 インターネットコマースでは、商品やサービスの受発注を同一ホームページ上で行うことができる。さらに現在では商品等の決済についてもホームページ上で処理するためのサービスが多数用意されている。
 ホームページ上での決済で、最も簡易な方法はクレジットカード番号をホームページ上で入力することである。この方法では認証サービス(1-2-5(3)参照)を利用したSSL(Secure Sockets Layer)やSET(Secure Electronic Transaction)等により送信する情報を暗号化するという方法を用いて、安全性を保つ場合が一般的である。
 また、クレジットカード番号や金融機関の口座番号等を直接インターネット上では送信しないで、クレジットカード会社や金融機関を通じた決済代行サービスを行う事業者も現れている。このようなサービスでは、事前に郵便、電話、ファクシミリ等を用いてクレジットカード番号や金融機関の口座番号を決済サービス事業者に登録しておき、インターネット上ではその決済サービス事業者が独自に発行したユーザーIDやパスワードを使って本人確認を行う。買い手が商品を購入したら、店舗は決済サービス事業者を通じて、クレジット会社や金融機関から代金を回収する、という仕組みになっている。また、決済サービス事業者に事前に料金を支払っておき、利用者が商品を購入する際には、ユーザーIDで本人確認をした後、事前に支払ってある金額の範囲内でのみ購入が可能になるというサービスもある。
 そのほか現在では実験の段階であるが、クレジットカード会社や金融機関を介在させずにインターネット上で決済を行う電子マネーの研究も行われている。しかし、利用者の多くはまだまだインターネットで個人情報を流通させることに不安感を持っており、インターネットコマースの決済は、実際には郵便局からの払込や、代金引換郵便等が利用されることが多い(電子マネー及び利用者の意識に関する動向については1-5-2(3)参照)。また、企業間取引においては決済サービスの利用は非常に少ないものと思われる。

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