平成11年版 通信白書

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第1章 特集 インターネット

(7)研修

パソコンと通信ネットワークを利用したWBT(Web Based Training)が登場

 我が国の企業等における研修制度は、同じ時間、同じ場所に受講者を集める集合研修が一般的である。しかしながら、全国に支店等が散らばっていたり、研修施設を持たない企業等にとっては、受講者を同じ日時・場所に拘束するのが困難な場合もあり、また、移動、業務停滞等に伴う弊害も多い。そこで、これらを克服し、コスト削減を図る上で、好きな時間に好きな場所で受講が可能なオンライン教育システムに対する企業等の期待度は高く(図表1))、パソコンの普及、LAN構築等の進展に伴い、特にインターネット経由でウェブ上のコンテンツにアクセスして学習する、ウェブ・ベイスド・トレイニング(WBT:Web Based Training)が注目されている(図表2))。
 WBTは、インターネットの普及・利用で先行する米国で、企業等への導入が進んでいるが、我が国でも、数十社で商品化されている。その中の一社である日本ユニシスが、10年9月に発売した「VirtualCampus」(http://www.unisys.co.jp/VIRTUALCAMPUS/)は、簡単なマウス操作だけで学習が可能で、音声・動画による解説・実習・テストを経て目標レベルに到達する仕組みとなっており、チャット、電子メールによりQ&Aに対応している。教材はワープロソフト等の共通的なもののほか、顧客ごとにオリジナル教材を制作している。ある通信販売会社用には、販売担当者に商品知識を学ばせるだけでなく、販売担当者ごとに配備されたパソコンからインターネットを通じ、必要な専門的データを取り出す、電話応対マニュアルとして使用可能な教材を制作し、活用している。また、アスキーと日立製作所が共同開発した「NET−T」(http://lnavi.uz.ascii.co.jp./nbt/)は、パソコン、英語、金融・財務、経営管理に関する教材を、随時インターネット経由で顧客のサーバに配信し、イントラネットを通じて受講するシステムである。10年11月からは、企業経営者等を対象とした経営コンサルタントによる経営実践セミナーを開始し、わざわざ会場に出向くことなく、好きな時間に自室等のパソコンからインターネットを通じ、繰り返し聴講できる講演型の研修教材を提供している。

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