平成11年版 通信白書

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第2章 情報通信の現況

10 衛星移動通信

周回衛星を利用した移動電話サービスが開始

 衛星を利用した移動通信システムには、赤道上空約36,000kmの軌道上にある静止衛星を利用したシステムと周回衛星を利用したシステムがあり、両者とも衛星を介して船舶、航空機、車等の移動通信サービスを提供している。
 現在、我が国の静止衛星を利用した移動通信サービスは、インマルサット及びN−STARの通信衛星を介して提供されている。そのうち、インマルサットを利用したサービスについては、KDDが昭和57年に我が国で初めて船舶向けにサービスの提供を行った。その後、技術革新等により新たな分野への適用が進み、現在では可般型設備等による陸上でのサービスも開始されている。また、N−STARを利用したサービスについては、NTTドコモグループが日本国内及び海上約200海里までをサービスエリアとして、8年3月より開始している。
 一方、11年1月には、日本イリジウムが我が国で初めて周回衛星を利用した移動通信サービスの提供を開始した(図表1)、2))。
 イリジウムシステムとは、高度約780kmの6つの極軌道に11機ずつ計66機の衛星を配して地球全体をサービスエリアとするものである。海上、山岳部など今まで通信が不可能だった地域での新たな通信手段として期待されている。サービス内容は、電話のほか、無線呼出しサービス等の提供も行っている。
 また、10年5月にはオーブコムジャパンが第一種電気通信事業の許可を受けており、11年3月から、36機の周回衛星を介した双方向データ通信及び測位サービスの提供を開始した。

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