平成11年版 通信白書

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第1章 特集 インターネット

(8)インターネット電話

インターネットを利用した割安な長距離・国際電話サービス

 インターネット電話とは、インターネットを経由して音声情報を相互にやり取りする電話のことである。インターネット上で音声通信を行うアプリケーションは、当初はインターネットに接続されたパソコン同士で通話を行うものであり、一般の加入電話から通信できるものではなかった。
 その後、インターネットを経由して加入電話間の通話ができるようになった。我が国では、国内電話については8年10月、国際電話については9年8月のいわゆる「公−専−公」接続の自由化以降、このようなインターネット電話の商用利用が開始された。これは、加入電話から送信された音声をゲートウェイで音声パケットデータに変換し、インターネットを経由させて、再び音声に戻して加入電話につなげるというものである(図表1))。
 インターネット電話のメリットは、国際通話や長距離通話における通話料金が安いことである。これは、インターネットの利用については使用料金を支払う必要がないため、加入電話からインターネットにつながるゲートウェイまでの使用料金のみ支払えば済むからである。通話料だけで比較するならば、例えば多くの第一種電気通信事業者の日米間の昼間通話料金が3分間240円なのに対して、インターネット電話では75円ないし135円程度となっている(11年1月現在、図表2))。他方、インターネット電話のデメリットとしては、一般の電話よりも音質が劣ることや音声の遅延や途絶が起こることが指摘されている。
 また、インターネットを介したファクシミリ送信サービスも提供されている。ファクシミリは電話とは異なり多少の遅延は許容されることや、サービスの品質としても電話回線を利用した場合とそん色がないことから、むしろインターネットの利用に向いているといえる。

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