平成11年版 通信白書

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第1章 特集 インターネット

(2)大学

自宅から演習形式の授業への参加が可能、一般向けの市民講座も開講中

1)玉川学園女子短期大学(東京都)の事例
 玉川学園女子短期大学では、10年4月から、アメリカ文化史の講座に、インターネットを利用した演習形式の授業を導入した。受講する24名の学生の大部分は、自宅のパソコンからインターネットを介して大学に設置されたサーバにアクセスし、画像・音声を含む資料、課題等をダウンロードすることにより、学習を進める。授業の特色は、「コースルーム」と呼ばれるインターネット上の仮想教室を活用する点である。「コースルーム」は、レポート提出及び討論を行う場としての役割を果たしており、学生はここで課題に対するレポートを提出し、担当の講師が添削して返信する形式で授業が進められる。また、レポートを「コースルーム」において公開し、他の学生との討論を行わせることも可能である。
 この授業で指導を担当した助教授は、インターネットを利用することで、講義形式から演習形式へ転換したことにより、教える側も、主体的に学ぶようになった学生を補助する役割が重要になったと指摘している。
2)大阪市立大学の事例
 大学の中には、広く一般の聴講者を対象に、インターネットを利用した市民講座を開講している例がある。大阪市立大学(http://www.osaka-cu.ac.jp/)は、8年度から「インターネット講座」を開講し、現在4期目を開講中である。この講座の特色は、誰もが自由にアクセスが可能で、ボタンをクリックしていくだけで講義内容の閲覧が可能な点である。一方、所要の手続きを経て登録された正規受講生は、講師との間で電子メールによる質疑応答が認められ、所定の回数を受講して、年3回提出するレポートが一定のレベルにあると評価されれば、修了証が授与される。10年度は、7つの講座が開講され、海外2か国、国内28都道府県から379人が受講した(図表)。担当の教授陣は、今後は、より一層インターネットの特徴を活かして、双方向性、即時性の確保に努めていく必要があると指摘している。

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