平成11年版 通信白書

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第3章 情報通信政策の動向

4 視聴者環境の向上
(1)視聴者政策の推進

放送事業者に対して視聴覚機能への影響に配慮したガイドラインの策定を提言

 9年12月、いわゆる「ポケットモンスター問題」により、高度な映像手法を活用した放送番組が人体に影響を与える可能性があることが明らかとなった。これを契機として、郵政省は、問題の再発防止、放送文化・映像文化の発展及び子供たちの健全な発達に向けて、「放送と視聴覚機能に関する検討会」を開催した。
 同研究会では、1)セルアニメーション映像が視聴覚機能に影響を与える問題の分析、2)諸外国における対応状況の分析、3)デジタルアニメーション等の新たな映像表示手法との関係、4)人間の成長段階における影響の相違、5)聴覚機能に与える音の影響、6)望ましい視聴環境などについて検討し、10年4月に中間報告、同年6月に最終報告を取りまとめた。
 中間報告では、セルアニメーションにおける表示手法について、1)放送事業者ができるだけ具体的なガイドラインを自主的に策定すること、2)ガイドラインにおいて閃光、規則的パターン、赤色及び輝度について触れること、3)問題の回避及び良好な視聴環境の確保のため、情報提供・啓蒙活動に努めることなどの提言を行った。さらに、最終報告では、セルアニメーション以外の放送番組を含めたすべての放送番組の表示手法等について、同様の提言を行った。
 これを受け、放送事業者等においても、自主的なガイドラインを策定するとともに、番組基準等に反映させている(図表)。
 なお、郵政省では、放送事業者の自主的なガイドラインの充実等を図るため、デジタル技術を活用した映像表示手法が視聴覚機能に与える影響など研究成果の蓄積が不十分な分野について、更に研究を進める予定である。


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