平成11年版 通信白書

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第2章 情報通信の現況

2 海外の放送デジタル化

米国、英国において地上デジタル放送が開始

 英国においては1998年9月、米国においては同年11月に地上デジタル放送が始まった。両国における地上デジタル放送の開始直後の状況をみると以下のとおりである。
1)米国の状況
 米国では1998年11月から22都市圏42局で地上波によるデジタル放送が開始された。当初の計画では同年11月に10大都市圏でサービスが開始される予定であったが、第3の都市圏であるシカゴでの放送は、送信タワー用地を確保できなかったために実現しなかった。
 一方、1999年以降にサービスの開始を予定していた地域のうち13の都市圏においては、1998年11月から前倒しでサービスを開始した。
 全米家電製造者協会(CEMA)の発表によると、1999年1月9日までに販売されたデジタルテレビ受像機台数は13,176台であり、同年中に15万台売れると予測している。米国における地上デジタル放送はHDTV(高精細度テレビジョン)放送で行われている。HDTV放送対応のデジタルテレビ受像機の米国における価格はおよそ6,000ドルから10,000ドルと非常に高価であり、地上デジタル放送の急速な普及への大きな障害になり得るとみられている。
2)英国の状況
 1998年9月23日、英国BBCは世界に先駆けて地上デジタル放送を開始した。英国においては同年10月1日に衛星デジタル放送が開始されており、それにわずかながら先行した形となった。
 また、同年11月15日からは英国民間放送事業者2社の共同出資によって設立された放送事業者が、地上デジタル放送に参入した。
 通常はデジタルテレビ受像機の発売が放送サービスに先行するものであるが、英国の場合、最も早い商品の市場への供給が同年11月となったため、それまでは一般家庭における視聴は不可能であった。
 英国では米国と違って、放送開始当初はHDTV放送を行わないため、デジタル放送を見るために必要なデジタルテレビ受像機の値段は通常のテレビよりもおよそ400〜500ポンド高くなる程度であり、米国と比較して安価になっている。

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