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第1部 特集 ICTが導く震災復興・日本再生の道筋
第1節 ICTが導く成長への道筋

1 ICTと成長・発展 ―その道筋は何か―


 ICTは、これまでも、我が国の成長をけん引する存在として議論されてきた。また、グローバルな論調をみても、2000年(平成12年)の「ITエコノミー」に始まり、「ブロードバンド・エコノミー」、今では「インターネット・エコノミー1」が世界成長のけん引役として注目され、新興国や開発途上国では、経済のみでなく民主主義や発展の原動力としてもICTが機能しているといわれる。「ICTが導く震災復興・日本再生の道筋」に関する分析を始めるにあたって、まず、ICTと成長について、現在何が語られているかを整理しておきたい。なお、ここでは「成長・発展」という語を、経済成長だけを示すものとしてではなく、社会的課題の解決や国際協調といった、我が国の直面する課題を突破するあらゆる事項を指す語として用いている。


1 「インターネット・エコノミー」について厳格な定義はないが、2008年(平成20年)韓国・ソウルにて開催された「OECDインターネット・エコノミーの将来に関する閣僚会合」に提出された報告書 “Introduction to Shaping Policies for the Future of the Internet Economy” では、「インターネットは我々の経済および社会を変革している。インターネットは、オープンで分散したプラットフォームを基盤とし、人々のコミュニケーション、共同作業、イノベーションの在り方を変え、生産性向上や経済発展に寄与している。ICTの活用を通じて、グローバル経済が結合し、緊密に連携することでより豊かな社会を築くことができる。あらゆるサービスが幅広くユビキタスな環境で提供され、日常生活に必要不可欠な存在となることで、経済はまさにインターネット・エコノミーと呼ぶべき状況になる。」と整理している。
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