総務省トップ > 政策 > 白書 > 24年版 > スマートフォン選択者の選択時の重視要素(ウェブアンケート調査)
第1部 特集 ICTが導く震災復興・日本再生の道筋
第2節 「スマートフォン・エコノミー」〜スマートフォン等の普及がもたらすICT産業構造・利用者行動の変化〜

(2)スマートフォン選択者の選択時の重視要素(ウェブアンケート調査)


 上記で示したウェブアンケート調査では、端末選択時においてその要素を重視しているか、各端末利用者に質問している。ここでは、スマートフォン登場前後の各項目の重視度について、現在(スマートフォン・タブレット端末登場後)の重視度と、登場前後の重視度の変化度合いに対する回答について、それぞれ点数化し平均値を算出した上でプロットしている。

 ここから、横軸の現在評価、縦軸の変化度合いいずれも、端末価格、ネットサービスの利用に大きな違いが生じていることがわかる。端末価格については、フィーチャーフォンユーザーがスマートフォンユーザーに比べて重視しており、スマートフォン等登場前後で変化はなく、逆にネットサービスの利用についてはスマートフォンユーザーがフィーチャーフォンユーザーに比べて重視しており、スマートフォン登場前後でより重視するようになったことがわかる。その他の項目については、若干違いはあるものの、端末価格、ネットサービスの利用ほどの差はみられない。

図表2-2-3-9 端末選択時の重視度(フィーチャーフォン、スマートフォン比較)
図表2-2-3-9 端末選択時の重視度(フィーチャーフォン、スマートフォン比較)のグラフ
(出典)総務省「情報通信産業・サービスの動向・国際比較に関する調査研究」(平成24年)

 次に、端末メーカー側のブランド志向が強いといわれ、メーカーが中心となった垂直統合型モデルを構築しているといわれるiPhoneのユーザーと、それ以外のスマートフォンユーザーについて比較したのが、図表2-2-3-10である。前表と比較すると、iPhone以外のスマートフォンユーザーは、端末価格、ネットサービスについてはフィーチャーフォンユーザーと差が認められるが、その他については類似する点が多いことがわかる。

図表2-2-3-10 端末選択時の重視度(スマートフォン内比較)
図表2-2-3-10 端末選択時の重視度(スマートフォン内比較)のグラフ
(出典)総務省「情報通信産業・サービスの動向・国際比較に関する調査研究」(平成24年)

 さらに、スマートフォンユーザーに対して、「携帯電話(フィーチャーフォン)からスマートフォンに乗り換えた理由についてお選びください。スマートフォンが初めて買った携帯電話である場合や、2台目などで購入した場合は、購入理由についてお選びください。」と質問し、①当てはまるものすべて、②最も決め手になった項目について回答を得た。各項目の回答比率を示したのが図表2-2-3-11である。

図表2-2-3-11 スマートフォン選択理由
図表2-2-3-11 スマートフォン選択理由のグラフ(1)
図表2-2-3-11 スマートフォン選択理由のグラフ(2)
(出典)総務省「情報通信産業・サービスの動向・国際比較に関する調査研究」(平成24年)

 まず、①当てはまるもの全てに係る回答については、「パソコンと同じ画面で閲覧ができるから」との回答が57.4%(1位)に達し、「画面が大きくて見やすいから」との回答(2位、46.4%)が続き、パソコンと同等環境でのメールの使用(4位、37.2%)も上位を占めている。次に②最も決め手になった項目を1つ選択する回答についても、パソコンと同じ画面での閲覧が1位(22%)となっている。この結果を踏まえれば、スマートフォンがパソコンとほぼ同等のウェブ閲覧機能等を有していることが、スマートフォン移行の重要な動機となっていると考えられ、上記の重視度に関する分析とも符合していることがわかる。
 また、無料コンテンツ・アプリの利用(① 3位/② 4位)やアプリの豊富さ(① 5位/② 8位)といったコンテンツ・アプリ面での優位性や、端末のデザイン(① 6位/② 3位)など、端末・サービス全体としてユーザーが享受できるメリットが勝っている点もみて取れるところである。他方、Wi-Fi接続機能やテザリング機能といった通信機能の充実については、比較的低位にある。
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