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付注
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付注8 オープンモジュール型スマートフォン及び統合型スマートフォンに対する支払意志額の推計方法


 本調査のサンプルはウェブ調査会社の持つモニターである。調査会社はマイボイスコム社で、日本で656 人、アメリカで1,032 人のパソコン利用者に尋ねた。調査の実施時期は2011 年8 月であり、設問文はどちらのサンプルに対しても同じである。
 サンプルの抽出にあたり、現在スマートフォンを持っている人が半分、持っていないが興味がある人が半分になるようにスクリーニングを行った。スマートフォンにまったく関心がないユーザーにスマートフォンへの要望を尋ねても意味がないからである。年齢については20 代、30 代、40〜50 代の3段階に分類し、ほぼ等しくなるように割付を行った。性別・居住地などの条件はつけず、モニターの出現率に任せた。図表 は、調査の回答者の年齢、性別の属性を示したものである。男女比はほぼ半々であるが、日本のサンプルでは男性が多めに、アメリカのサンプルでは女性が多めに出ている。

図表 回答者の属性
図表 回答者の属性の表

 スマートフォンの各種機能やサービスに対する支払意志額は、コンジョイント分析と呼ばれる手法で推計した。コンジョイント分析は、商品の機能・サービスを組み合わせた複数の選択肢に対して利用者にランク付けをしてもらい、その結果から利用者の各機能・サービスに対する選好を測定するものである。組み合わせの要素の一つとして価格を含めることで、各種機能・サービスに対して利用者が支払ってもよいと考えている金額(支払意志額)を推定することができる。
 なお、支払意志額とは商品・サービスの機能にユーザーが最高いくらまで支払う用意があるかである。たとえば、同じ2万円のスマートフォンA,Bがあり、AがサポートつきでBがサポートなしだとすると、誰でもサポートつきのAを選ぶ。ここで、サポートつきのスマートフォンAの価格を少しずつあげていき、ある人が2万5千円を超えたときBに変えたとする。この人は最高で5千円高くてもサポートつきを選んでいたのであるから、この人にとってサポートがあることの価値(支払い意志額)は5千円と推定できる。コンジョイントではサービスと機能のいろいろな組み合わせを見せてユーザーに選んでもらい、ここから支払意志額を推定する。

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