総務省トップ > 政策 > 白書 > 令和5年版 > 双方向のデータ共有(Web2.0時代:2000年代後半〜)
第1部 特集 新時代に求められる強靱・健全なデータ流通社会の実現に向けて
第2節 データ流通とデジタルサービスの進展

2 双方向のデータ共有(Web2.0時代:2000年代後半〜)

2000年代に入り、高速・定額・常時接続化のブロードバンドの普及は、人々のインターネット利用形態に本格的な変化をもたらし、インターネット上でのサービス内容も多様化した。

インターネット普及当初は、情報を一つの場所に「集約化」することを目指し、ポータルサイトなどが林立した。その後、ポータルサイト上での情報の集約が進む一方で、定額料金・常時接続というインターネット環境を背景に、2005年前後からブログやSNSといったコミュニケーションサービス1や動画投稿・共有サイト2などが次々と登場し、情報・データの「双方向化」の流れが生まれた。さらに、2007年の米国でのiPhone販売開始後、我が国でもスマートフォンが急速に普及し、モバイル端末でのSNS、動画サイト、オンライン・ソーシャルゲーム等の利用が急増した。

このように利用者もSNSや動画サイトへの投稿など自らが情報発信の役目を担うようになり、不特定多数の利用者の間で情報が相互に行き交う双方向の情報の流れが進んだ時期は、「Web2.0」と称される(図表1-2-2-1)。

なお、「Web2.0」は、2005年に米国のティム・オライリー(Tim O’reilly)が提唱した用語で、1990年代半ば頃から普及・発展してきた従来型Webサイトの延長ではない新しいタイプのWebをソフトウェアのバージョンアップになぞらえて「2.0」と表現している。多くのサイトやサービスに共通する特徴として、技術的な知識のない利用者でも容易に情報を発信でき、様々な発信主体の持つ知識や情報が組み合わされて「集合知」(wisdom of crowds)を形成する点を挙げている。

図表1-2-2-1 Web1.0〜Web2.0の変遷
(出典)総務省「Web3時代に向けたメタバース等の利活用に関する研究会」(第1回)資料1-2を基に作成


1 我が国では、ブログサービスでは2003年に「ココログ」が、2004年に「アメーバブログ」がサービスを開始し、2004年半ばには投稿者が約100万人となった。SNSでは2004年に「mixi」と「GREE」が相次いでサービスを開始し、2008年にはFacebookとTwitterが、日本でサービスの提供を開始した。

2 例えば、2006年には「ニコニコ動画」が、2007年には「YouTube」の日本語版サービスが開始された。

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