総務省｜令和5年版情報通信白書｜SNS等プラットフォームサービスの特性に関する消費者の認識等

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第1部　特集　新時代に求められる強靱・健全なデータ流通社会の実現に向けて

第3節　インターネット上での偽・誤情報の拡散等

2　SNS等プラットフォームサービスの特性に関する消費者の認識等

SNS等のプラットフォームサービスの利用が一般化する一方、その特性によりプラットフォーム上での誹謗中傷等の流通問題、偽・誤情報の拡散、フィルターバブルやエコーチェンバーによる情報の偏在化等の課題が深刻化している。

総務省は、SNS等のプラットフォームサービスの利用行動や特性の理解度等の実態を把握するため、日本、米国、ドイツ及び中国の消費者にアンケート調査12を実施した。

最初に、オンライン上で最新のニュースを知りたい時に実際にどのような行動をとっているかについて尋ねた。対象国全体では、高い順から「ニュースサイト・アプリから自分へおすすめされる情報をみる」、「SNSの情報をみる」、「検索結果の上位に表示されている情報をみる」となった（図表2-3-2-1）。日本では、「ニュースサイト・アプリから自分へおすすめされる情報をみる」に回答が集中し、他国と比べて「複数の情報源の情報を比較する」と回答する割合が低かった。なお、日本について年代別にみると「複数の情報源の情報を比較する」と回答した人は、年代が高くなるほど割合が高くなった。

図表2-3-2-1　オンライン上で最新のニュースを知りたいときの行動（日・米・独・中）

（出典）総務省（2023）「ICT基盤の高度化とデジタルデータ及び情報の流通に関する調査研究」

「図表2-3-2-1　オンライン上で最新のニュースを知りたいときの行動（日・米・独・中）」のExcelはこちら

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さらに、SNS等のプラットフォームサービスのいくつかの特性等について質問した。

検索結果やSNS等で表示される情報が利用者自身に最適化（パーソナライズ）されていることを認識しているかを聞いたところ、日本では「知っている」（「よく知っている」と「どちらかと言えば知っている」の合計）と回答した割合（44.7%）が他の対象国（80％～90%）と比べて低かった（図表2-3-2-2）。

SNS等プラットフォームサービス上でお勧めされるアカウントやコンテンツは、サービスの提供側がみてほしいアカウントやコンテンツが提示される場合があることについては、日本では、「知っている」（「よく知っている」と「どちらかと言えば知っている」の合計）との回答が4割弱（38.1%）で、他の対象国と比べて低い結果となった（図表2-3-2-3）。

また、SNS等では、自分に近い意見や考え方に近い情報が表示されやすいことについても、「知っている」（「よく知っている」と「どちらかと言えば知っている」の合計）と回答した割合が、日本では4割弱（38.1%）であったのに対し、日本以外の3カ国では7～8割であった。また、日本について年代別にみると、50代及び60代以上の層は他の世代よりも「知っている」と回答する割合が低かった（図表2-3-2-4）。

図表2-3-2-2　検索結果やSNS等で表示される情報がパーソナライズされていることへの認識の有無