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第2部 情報通信分野の現状と課題
第6節 ICT利活用の推進

(2) 今後の課題と方向性

生産年齢人口の減少や地域経済の縮小など様々な社会的・経済的課題が深刻化する中、ICTを活用しこれら課題の解決を図ることが一層求められており、例えば、テレワークなどの活用による場所や時間にとらわれない働き方の実現、ローカル5Gなどの新たな通信技術の活用による生産性の向上などが期待されている。特に、2020年(令和2年)の新型コロナウイルス感染症の発生以降は、非接触・非対面での生活様式を可能とするICTの重要性が改めて認識されたところであり、これを機に社会全体におけるICTの利活用の更なる推進を図ることが重要である。

また、企業などでのAIやメタバースなどの活用により我々の生活の利便性の向上や我が国の経済活性化につながることが期待される中、これらが社会に対して与える影響や生じうる課題を把握し、安心・安全な社会実装を実現することが必要である。

社会全体でのICTの利活用が進展する一方で、第4章第11節で見たとおり、年齢などによってインターネット利用率には一定の差異が見られるところである。「誰一人取り残さない」デジタル化を実現するために、高齢者を含む国民のデジタル化への不安感・抵抗感を解消し、デジタル活用能力の向上に向けた取組を進めるなど、デジタル格差を是正することが必要である。

さらに、幅広い世代において、SNSや動画配信サービスなど様々なインターネットサービスの普及が進む中、インターネット上で流通する情報には違法有害情報や偽・誤情報も含まれることから、批判的に情報を受容することや他者に配慮しながら情報発信をすることなど、適切にICTを活用するためのリテラシーを全世代が身に付けることが重要である。

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