世界のサイバーセキュリティの市場(売上高)は引き続き堅調で、2022年には9兆3,495億円38.7%増)になると予測されている(図表4-10-1-1)。セキュリティ製品カテゴリー別にみると、2022年第4半期時点では、ネットワークセキュリティへの支出が最も多く、全体の27.6%を占めている。
【関連データ】世界のサイバーセキュリティ市場規模(製品カテゴリ別)
出典:Canalys“Strong channel sales propel the cybersecurity market to US0 billion in Q4 2022”を基に作成
URL:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r05/html/datashu.html#f00263(データ集)
サイバーセキュリティ市場の主要事業者として、Cisco、Palo Alto Networks、Check Point、Symantec、Fortinetの5社が2018年から2019年まで世界Top5の市場シェアを獲得していたが、2020年からはSymantecの代わりにTrellixが台頭し、2022年には3.1%のシェアを獲得している。また、シェア最大であるPalo Alto Networksでも8.2%のシェアしか占めておらず、世界のサイバーセキュリティ市場では、シェアが分散された状態が続いている。
【関連データ】世界のサイバーセキュリティ主要事業者
出典:Canalysデータを基に作成
URL:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r05/html/datashu.html#f00264(データ集)
2021年の国内の情報セキュリティ製品市場(売上高)は、前年より16%増の4,360億1,500万円となった。セキュリティ製品の機能市場セグメント別では、エンドポイントセキュリティソフトウェアやネットワークセキュリティソフトウェアなどを含む、セキュリティソフトウェア市場の2021年の売上額が3,703億5,000万円で全体の84.9%を占め、コンテンツ管理、UTMやVPNなどを含むセキュリティアプライアンス市場は656億6,600万円で全体の15.1%となった。
また、2020年及び2021年の国内情報セキュリティ製品のベンダー別シェア(売上額)について、2021年の市場全体のシェア率が2%以上の企業を「外資系企業」と「国内企業」に分類し、それら企業における2020年及び2021年の売上額を集計した結果、ともに外資系企業のシェアが5割を超えており、国内のサイバーセキュリティ製品はその多くを海外に依存している状況が引き続いているといえる(図表4-10-1-2)。
1 https://www.canalys.com/newsroom/cybersecurity-market-grows-9-in-2018-to-reach-us37-billion
https://canalys.com/newsroom/cybersecurity-investment-2020
https://canalys.com/newsroom/cybersecurity-market-2022