世界のパブリッククラウドサービス市場4は、2021年は45兆621億円(前年比28.6%増)となっている。例えばPaaSは、サービスプロバイダが利便性向上を進めており、またユーザーの継続的な利用傾向が強いことから、今後も高い成長が見込まれる(図表4-8-2-1)。市場シェアをみると、上位の米国5社(Microsoft、Amazon、IBM、Salesforce、Google)が全体の約半数を占めており、寡占化の状況にある(図表4-8-2-2)。
日本のパブリッククラウドサービス市場5は、新型コロナウイルス感染症の影響継続によりオンプレミス環境からクラウドへの移行が進んでいること等を背景に、2022年は2兆1,594億円(前年比29.8%増)にまで増加する見込みである(図表4-8-2-3)。
また、日本のPaaS市場、IaaS市場では、大手クラウドサービス(AWS(Amazon)、Azure(Microsoft)、GCP(Google))の利用率の高さが際立っている。特に、AWSは、PaaS/IaaS利用企業の半数以上を占めており、1年前と比較すると10ポイント以上増えている。
【関連データ】PaaS/IaaS利用者のAWS、Azure、GCP利用率
出典:MM総研「国内クラウドサービス需要動向調査」(2022年6月時点)
URL:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r05/html/datashu.html#f00249(データ集)
4 パブリックあるいはプライベートのネットワークで、コンピューターなどのハードウェア、ソフトウェア、データベース、ストレージなどを第三者が提供するサービス。
5 特別の規制や制限を設けずに幅広いユーザーに対して提供されるIT関連機能に特化したクラウドサービスを対象としている。
6 https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prJPJ49684222