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第2部 情報通信分野の現状と課題
第2節 電気通信分野の動向

(3) NTN(Non-Terrestrial Network:非地上系ネットワーク)

NTN(Non-Terrestrial Network: 非地上系ネットワーク)の構築によって、陸海空をシームレスにつなぐ通信カバレッジの拡張が図られている。例えば、米国のT-Mobileは、同社のミッドバンドで携帯電話に割り当てられている周波数帯の一部を、2023年に打ち上げられるSpaceX社のStarlink衛星との通信に割り当て、現在サービスエリア圏外となっているへき地との通信を可能にする計画を2022年8月に発表し、早ければ2023年にも新サービスのベータ版を提供する見込みである。我が国でも、NTTとスカパーJSAT株式会社が設立した株式会社 Space Compassが、観測衛星等により宇宙で収集される膨大な各種データを静止軌道衛星経由で地上へ高速伝送することで、大容量・準リアルタイムのデータ伝送を可能とする光データリレーサービスを、2024年度に開始する予定である(図表4-2-3-1)。また、日本無線株式会社、スカパーJSAT株式会社、国立大学法人東京大学大学院工学系研究科及び国立研究開発法人情報通信研究機構が、欧州宇宙機関(ESA:European Space Agency)、Eurescom、Fraunhofer FOKUS Instituteと協力し、2022年1月から2月に国内で初めて静止衛星回線を含む衛星5G統合制御に関する日欧共同実験を行い、日欧の国際間長距離5Gネットワークにおいて5G制御信号、4K映像及びIoTデータの伝送に成功している25

図表4-2-3-1 光データリレーサービスの概要
(出典)日本電信電話株式会社「NTTとスカパーJSAT、株式会社SpaceCompassの設立で合意」


25 NICTプレスリリース https://www.nict.go.jp/press/2022/06/08-1.html別ウィンドウで開きます

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