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第1部 特集 新時代に求められる強靱・健全なデータ流通社会の実現に向けて
第1節 加速するデータ流通とデータ利活用

第1節 加速するデータ流通とデータ利活用

1 データ流通量の爆発的増加

通信インフラの高度化やデジタルサービスの普及・多様化とともに、我が国のネットワーク上でのデータ流通量は飛躍的に増大している。新型コロナウイルス感染拡大後、非接触・非対面での生活を可能とするデジタル化が進展したこともあり、固定系ブロードバンドサービス契約者の総ダウンロードトラヒック(2022年11月時点)は前年同月比23.7%増、移動通信の総ダウンロードトラヒック(同年9月時点)は前年同月比23.4%増となっている1

世界的にもデータトラヒック量、特にモバイル端末経由でのデータ流通量は大幅に増加してきており、今後も更に伸びていくことが予測されている。例えば、エリクソン(スウェーデン)が2022年11月に公表した「Ericsson Mobility Report」では、世界全体におけるモバイル端末経由でのデータトラヒック(FWAを除く)は大幅に増加してきており、2022年末で約90エクサバイト/月に達し、2028年には約325エクサバイト/月に達すると予測されている(図表2-1-1-1)。また、モバイルデータトラヒックにおける5Gの割合は、2022年末には約17%、2028年には69%になると予測されている。

図表2-1-1-1 世界のモバイルデータトラヒックの予測(デバイス別)
(出典)Ericsson“Ericsson Mobility Visualizer”2を基に作成

【関連データ】世界のモバイルデータトラヒックの予測(5G及び5G以外)

出典:Ericsson“Ericsson Mobility Visualizer”を基に作成

URL:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r05/html/datashu.html#f00004別ウィンドウで開きます(データ集)

さらに近年は、企業活動のグローバル化や、インターネットを通じた国外へのサービスの提供が一般的になってきたことにより、自国内にとどまらず、国境を越えたデータ流通も活発化している。TeleGeography(米国)によると、越境データ流通量は、新型コロナウイルス感染拡大後、各国におけるロックダウンや緊急事態宣言などの措置によりオンラインショッピングや動画視聴サービスなどの利用が拡大したこと等に伴い飛躍的に伸びている。例えば、2021年の越境データ流通量は785.6Tbps(テラビット/秒)と、2017年と比較すると約2.7倍にまで増加した。国・地域をみると、1位にドイツ、次に米国、フランスと続き、日本は1秒あたり33Tbpsで11位であった(図表2-1-1-2)。

図表2-1-1-2 上位国・地域別の越境インターネット帯域幅
(出典)日本貿易振興機構(JETRO)(2022.8.2)「データ取り巻く環境は今(世界)越境データ・フロー、投資、通商ルールからの考察」


1 https://www.soumu.go.jp/main_content/000861552.pdfPDF

2 https://www.ericsson.com/en/mobility-report/mobility-visualizer別ウィンドウで開きます

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