総務省トップ > 政策 > 白書 > 30年版 > デジタルトランスフォーメーション
第1部 特集 人口減少時代のICTによる持続的成長
2 データ主導社会へ

(2)デジタルトランスフォーメーション

現在は、このような「ICTの浸透が人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させるデジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)」1が進みつつある時代にあるといえる。この変化は段階を経て社会に浸透し、大きな影響を及ぼすこととなる。まず、インフラ、制度、組織、生産方法など従来の社会・経済システムに、AI、IoTなどのICTが導入される。次に、社会・経済システムはそれらICTを活用できるように変革される。さらに、ICTの能力を最大限に引き出すことのできる新たな社会・経済システムが誕生することになろう。

その結果としては、例えば、製造業が製品(モノ)から収集したデータを活用した新たなサービスを展開したり、自動化技術を活用した異業種との連携や異業種への進出をしたり、シェアリングサービスが普及して、モノを所有する社会から必要な時だけ利用する社会へ移行し、産業構造そのものが大きく変化していくことが予想される。

このようにデジタルトランスフォーメーションが進展することによって、特定の分野、組織内に閉じて部分的に最適化されていたシステムや制度等が社会全体にとって最適なものへと変貌すると予想される(図表0-2-1-1)。

図表0-2-1-1 デジタルトランスフォーメーション
(出典)「我が国のICTの現状に関する調査研究」


1 ウメオ大学(スウェーデン)のエリック・ストルターマン教授が2004年に提唱した概念。

テキスト形式のファイルはこちら

ページトップへ戻る