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第1部 特集 人口減少時代のICTによる持続的成長
第1節 ICTの発展と対象産業の広がり

第1節 ICTの発展と対象産業の広がり

1 汎用技術としてのICT

(1)ICTの役割

一言でICTと言ってもかなり幅広い概念だが、現代多くの人にとってイメージしやすいのは携帯電話やインターネットであろう。20世紀後半から始まるインターネットや携帯電話の普及は地域や年代を超えており、先進国のみならず途上国の人にとっても、欠くことのできないものになっている。

特にインターネットはそれ以前に存在しなかった全く新しいものである。そしてその普及・進展は、経済的に大きな影響をもたらしてきた。インターネットの登場により、誰でも世界中の膨大な情報に瞬時アクセスすることや、遠隔地にいる人との音声以外のリアルタイムでのやりとりも可能になった。それに伴い、検索サービスやネットショッピング、そもそもインターネットに接続するためのインターネットサービスプロバイダといった業種が発展した。通信容量が飛躍的に大きくなった現在では動画配信サービスも拡大している。人同士のやりとりの面では、電子メールやチャットに始まり、ソーシャルメディア、といったサービスが発展した。更にスマートフォンの登場で、日々の生活の多くの場面で多様なアプリが使われるようになっている。その中からは、GoogleやFacebook、Amazonのように、特定の分野で圧倒的なシェアを持ち、他者がサービスを提供する上での基盤というポジションを有するプラットフォーマーと呼ばれる事業者も生まれている。

また近年では、第2項で取り上げるようにIoTやAIといった新たな技術を活用したサービスも進展しつつある。

このように、ICTには新たな産業や商品・サービスを生み出す大きな力がある。今後もその流れは続くと考えられる。

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