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第1部 特集 人口減少時代のICTによる持続的成長
第2節 ICTによる「つながり」の現状

(2)インターネットの利用目的

インターネットが高速化、モバイル化したことから、様々なコンテンツが登場し、その用途は多様化している。ここでは、世代別にインターネットで利用する機能・サービスを概観する(図表4-2-1-4)。

図表4-2-1-4 インターネットで利用した機能・サービス
(出典)総務省「平成29年通信利用動向調査」(2018)より作成
「図表4-2-1-4 インターネットで利用した機能・サービス」のExcelはこちらEXCEL / CSVはこちら

インターネットで利用した機能・サービスのうち、利用割合が最も高かったのは「電子メールの送受信」である。「電子メールの送受信」は6〜12歳を除いた全ての世代で利用率が50%以上あり、世代間の差がさほど大きくない。電子メールと同様にコミュニケーションするサービスとしては、「ソーシャルネットワーキングサービス2の利用」(以下、SNS)があるが、その利用率は13〜19歳、20代、30代が60%を超えているのに対して、40代以上では年代ごとに10%以上低下し、60代は30.7%、70代は16.5%と世代間で大きな差がある。同様の傾向は「動画投稿・共有サイトの利用」、「無料通話アプリやボイスチャットの利用」でもみられる。利用者が情報を発信し形成していくこれらのサービスは、スマートフォンからの利用も多いため、前述のインターネットを利用する端末の世代間の傾向の違いがインターネットの利用目的にも現れているものと思われる。

インターネットは個人をつなぐインフラとして広く普及しているが、その利用率や利用状況については世代間で傾向が異なっている。10代から40代までではインターネット利用率は95%を超え、いつでもどこでもインターネットにアクセスができるスマートフォンの利用が進んでいる。しかし、70代のインターネット利用率は約50%であるなど、高齢者世代へのインターネットの普及はまだ十分ではない。高齢者のインターネット接続端末はパソコンやフィーチャーフォンの割合が高く、前者はモビリティが十分でなく、後者はインターネット接続機能が限定される。インターネットで利用した機能・サービスについても、世代間で傾向に違いがあることから、世代間のコミュニケーションが円滑に取れなくなる可能性についても考慮にいれるべきである3



2 平成29年通信利用動向調査では、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を「インターネット上の交流を通じて社会的ネットワーク(ソーシャルネットワーク)を構築するサービスのことである。FacebookやTwitter、LINEなどが代表的」としている。

3 高齢者のICT利活用促進に関しては、4章末コラム「シニアの社会参加を促すICT教育」を参照

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