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第1部 特集 人口減少時代のICTによる持続的成長
第3節 組織を「つなぐ」ことで生産性向上をもたらすICT

第3節 組織を「つなぐ」ことで生産性向上をもたらすICT

1 API公開の進展とそれに伴う変化と効果や課題

(1)API公開の概要

API(アプリケーションプログラミングインターフェイス(Application Programming Interface)の略)とはプログラムの機能をその他のプログラムでも利用できるようにするための規約であり、特定の機能を利用することができる。自社内のプログラム開発を効率化する用途でのAPI利用は以前から存在したが、近年は、自社で開発・運用しているサービスに外部から連携できるよう、APIを公開する動きがみられる。

企業向け国際アンケートの結果では、日本の企業についてはAPIの認知率が低く、公開率も低い。4カ国で日本の次にAPI公開率の低いドイツと比較すると、今後の公開を計画・検討している企業の割合が、日本の10.2%に対し、ドイツは49.8%と大きく差が開いている(図表3-3-1-1)。

図表3-3-1-1 APIの認知・公開状況
(出典)総務省「ICTによるイノベーションと新たなエコノミー形成に関する調査研究」(平成30年)
「図表3-3-1-1 APIの認知・公開状況」のExcelはこちらEXCEL / CSVはこちら

公開APIの情報が登録されるウェブサイトであるProgrammable Webによると、2005年のサイト開設時から2018年1月の13年間で、19,000件以上の公開APIが登録されている。2016年の年間追加登録API数が2,073件、2017年では2,294件であったことから、登録のペースはいまだに衰えていないことがわかる。1API公開が進む背景にはICT企業が提供するAPIプラットフォーム2の果たす役割が大きい。一般的にAPIプラットフォームは、APIの公開におけるセキュリティの担保や、公開されたAPIの利用状況のモニタリング機能、そのプラットフォーム上に公開されているAPIの検索機能等を提供し、企業のAPI公開を容易にするとともにその効果を高める働きをする。



1 ProgrammableWeb HP:https://www.programmableweb.com/news/research-shows-interest-providing-apis-still-high/research/2018/02/23別ウィンドウで開きます

2 例としてIBM(IBM API Connect)、Microsoft(Azure API Management)、Amazon(Amazon API Gateway)等が2015年以降提供されている。

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