総務省トップ > 政策 > 白書 > 30年版 > 実際に会うことによる信頼度の変化
第1部 特集 人口減少時代のICTによる持続的成長
第3節 多様な人々の社会参加を促すICTによるコミュニケーション

(2)実際に会うことによる信頼度の変化

また、オンラインで知り合った人への信頼度は、実際に会うことで変化する。ソーシャルメディアで知り合った人と、オフ会などで実際に会ったことがあるかについて、各ソーシャルメディアで「自ら情報発信や発言を積極的に行っている」人を対象に分析した。その結果、「その他のSNS」で60%程度、FacebookやTwitter、その他のオンラインチャット、メーリングリストで40%から50%程度の人が実際に会っていることが明らかになった(図表4-3-2-3)。

図表4-3-2-3 オフラインで会うかどうか(複数回答、日本)(各ソーシャルメディア積極情報発信者のみ)
(出典)総務省「ICTによるインクルージョンの実現に関する調査研究」(2018)
「図表4-3-2-3 オフラインで会うかどうか(複数回答、日本)(各ソーシャルメディア積極情報発信者のみ)」のExcelはこちらEXCEL / CSVはこちら

ソーシャルメディアで知り合った相手とオフラインで実際に会うことで、相手に対する信頼度が変化するかどうかを尋ねた結果を図表4-3-2-4に示す。ソーシャルメディアで知り合った相手と実際に会ったことにより半数以上で信頼度が高まっていた。逆に、信頼度が下がるというケースは「やや下がった」と「とても下がった」を合わせても3%以下であり、非常に少ない割合であることが分かった。信頼度が高まった理由としては、図表4-3-2-5に示すとおり、「共通の話題が見つかった」、「性格をより知ることができた」、「イメージ通りかそれ以上に良かった」という相手に関する回答が多く、「自分のことを仲間として受け入れてくれたと感じた」、「自分のことを理解してもらえたと感じた」といった自分を認めてもらえたからという回答は低かった。

図表4-3-2-4 オフラインで実際に会ったことによる信頼度の変化(日本)(n=208)
(出典)総務省「ICTによるインクルージョンの実現に関する調査研究」(2018)
「図表4-3-2-4 オフラインで実際に会ったことによる信頼度の変化(日本)(n=208)」のExcelはこちらEXCEL / CSVはこちら
図表4-3-2-5 オフラインで実際に会ったことにより、信頼度が高まった理由(複数回答、日本)(n=110)
(出典)総務省「ICTによるインクルージョンの実現に関する調査研究」(2018)
「図表4-3-2-5 オフラインで実際に会ったことにより、信頼度が高まった理由(複数回答、日本)(n=110)」のExcelはこちらEXCEL / CSVはこちら

本件調査では対象としていない出会い系サイト等によるトラブルや、第2節で言及したようなSNSに起因する被害児童の数が年々上昇している現状などを考慮すると、ソーシャルメディアで知り合った相手を安易に信用しオフラインで会うことを一概に推奨できるものではない。しかし、全体的な傾向としては、日本では、国際比較では他者に対する信頼度が低いことから、ソーシャルメディアで知り合った相手と会うことへの警戒感が強く、会う場合でも事前に相手をある程度理解した上で、実際に会っていると考えられる。そのため、会ったことによって信頼度が高まる傾向にあると考えられる。

テキスト形式のファイルはこちら

ページトップへ戻る